2026-07-05 12:00

「ハッキリ言ってオランダのブレイキングダウンですよ(笑)」前田日明が語る、リングス旗揚げの真実(2)【『玉袋筋太郎の闘魂伝承座談会2 闘いのワンダーランド編』イベントレポート】

5月12日、東京・新宿のロフトプラスワンで『玉袋筋太郎の闘魂伝承座談会2 闘いのワンダーランド編』の発売記念トークイベントが開催された。当日は、新生UWF旗揚げ記念日ということもあり、スペシャルゲストとして“格闘王”前田日明が登場。玉袋筋太郎、堀江ガンツ、椎名基樹とともに、大いに盛り上がったイベントの模様をお届けする。

オランダの荒くれ者たち

田袋筋太郎:リングスで前田さんは、ルールをしっかり作って競技化しようとしてましたけど、オランダ勢とかはサミングとか反則をガンガンやってきてたじゃないですか。

椎名基樹:ボスのクリス・ドールマンがいないと、とくに暴れちゃうっていう。

玉袋筋太郎:あの辺、どう思ってたんですか?

前田日明:あいつらはもうね、ハッキリ言ってオランダのブレイキングダウンですよ(笑)。

椎名基樹:先がけというか、本物のアウトサイダーがやってるブレイキングダウン(笑)。

玉袋筋太郎:オランダの選手って何人か殺されてるじゃないですか。

前田日明:実際、リングスやってる最中でも2人殺されましたからね。

堀江ガンツ:トム・フォン・マウリックとかですよね。

前田日明:ハンス・ナイマンなんかも撃たれて車の中で死んでる写真が出てきたり。

椎名基樹:蜂の巣にされたっていいますもんね。僕、リングス・オランダ大会を観に行った時にツーショットお願いしたら、現像してみるとみんなそっぽ向いてるんですよ。あっ、顔は写りたくないんだって思いましたね。

前田日明:だからリングス・オランダがなんでできたかっていうと、ドールマンってもともとミュンヘン五輪の柔道国内予選で(ウィレム・)ルスカにも勝ってるんですよ。でも、アントン・ヘーシンクとの仲が最悪で代表にも選ばれなくて、ヘーシンクと喧嘩して柔道連盟を脱退したら、オランダ国内でのライセンスを剥奪されて、柔道を教えることもできなくなった。ほんで、あいつは困って飾り窓のマフィアのバウンサーになったんですよ。その時にドールマンはバウンサーとしてすごい活躍してるんです。さらわれた親分を銃弾飛び交う中助け出したりとか。

玉袋筋太郎:もう映画の世界だよ。

前田日明:で、そういう話がワルの間で広まって、ドールマンは不良の英雄になって。「あなたみたいに強くなるにはどうしたらいいですか」って若いのが集まってきたんで、「じゃあ、一緒に練習しよう」となって。「お前、どうやって飯食ってんだ?」って聞いたら「いや、どこも雇ってくれません」って言うんで、「じゃあ、うちでバウンサーをやれ」って集まったのが、リングス・オランダのメンバーですよ。

玉袋筋太郎:すげえ! 話を聞いたら山口組三代目みたいな話だよな。港湾労働者を集めて組を作るみたいなさ。

堀江ガンツ:Netflixに売り込みましょうよ。ドールマン一代記、前田日明一代記。

玉袋筋太郎:ドラマ化、映画化、決定だよ。我々リングスファンからすると、ドールマンと前田さんの友情っていうのは、国を超えての任侠道を感じて、その辺もしびれたんだよな。

椎名基樹:ドールマンが前田さんを救ってくれたっていう思いが、ファンの中にもあるよね。

前田日明:ドールマンには、新生UWFが一旦解散になったあと、新しいUWFを始めるために契約金を1500万円ぐらいわたしてあったんですよ。

堀江ガンツ:新生UWF神新二社長が全選手を解雇したあと、本当は3派分裂せずに新たにUWFを立ち上げるはずだったんですよね。

前田日明:でも、ああなっちゃったんで、ドールマンには「俺のミステイクで解散になってしまった。でも、お金は返さなくていいから、とっておいてくれ」って言ったら、「そんなこと言うな。どこまでできるかわからないけど、できるところまで二人で頑張ろう」と言ってくれて、それでリングスをやる決心がついたんですよ。

取材・文/堀江ガンツ

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