2022-09-02 18:10

石破茂氏『異論正論』理解して、説明する、その努力だけはしていかなきゃいけない

政治家・石破茂氏が「BUBKA10月号」に登場
政治家・石破茂氏が「BUBKA10月号」に登場

ブブカがゲキ推しする“読んでほしい本”、その著者にインタビューする当企画。第46回は、『異論正論』の著者である政治家・石破茂氏が登場。政界きっての政策通が語る、積極的に取材に応じる理由、ライバル・安倍晋三との政策の相違、保守の本質――。問題を先送りにする日本人よ。極論にとらわれることなく、異論、正論に耳を傾けよ。

そんなことまでやる

――BUBKAに登場していただけるとは……。実は、以前にも某女性誌で家電特集を組んだ際、ダメ元で石破さんにオファーしたところOKをいただいたことがありました。最新の掃除機とともに笑顔で写真に収まる石破さんの姿が印象的だったのですが、なぜ政治とは距離がありそうなオファーを受け入れるのでしょうか?

石破茂 私が言っていることって、結構ややこしいことが多いんですよね。憲法改正のあるべき姿、防衛予算は2%という数字を目標にするのはナンセンスである――とかね。なんじゃそりゃみたいな話なわけで、ただでさえ政治家の話というのは、あまり聞く耳を持っていただけない。ですが、人というのは、「あいつなんだかアイドル好きらしい」とか、「鉄道オタクの中でも乗り鉄で呑み鉄らしい」、あるいは「プラモデルが好きみたいよ」、「実はクラシック音楽にも造詣が深い」など、いろんな嗜好、好みを持っているわけですよね。アイドルが好きな人なら、きっとこの雑誌(BUBKA)を読むのでしょう。みんながみんなそうではないだろうけど、共通する好きなものがある者同士というのは、なんとなくシンパシーを感じる確率が高い。そうすると、なんだか難しいことを言っていても、「あいつの言うことは聞いてみてもいいかもね」という“聞く耳”を持ってもらいやすくなる。さまざまな出演オファーや取材依頼がありますが、断ることでその可能性を狭めてしまうのは、もったいないと思っているんですね。

――とは言え、YouTubeの企画にも積極的に出演されるなど、そのレンジの広さに驚かされます。秘書の皆さんから止められるということはないのでしょうか?

石破茂 「そこまでやります?」と言われることはときどきありますね。この取材の後に、『プライムニュース』(BSフジ)に出演し、日台関係についてお話をするのですが、「また話をする機会はあるのだから台湾から戻ってきた早々に出演しなくてもいいのではないか」などスタッフはスタッフでいろいろと考えている。でも、できるだけ受けようと思ってるんです。例えば、ラーメン文化振興議員連盟の会長も務めているので、ラーメンに関する取材もたくさんいただく。地元・鳥取県で行われた『円形劇場くらよしフィギュアミュージアム』の完成式典に出席した際、(『ドラゴンボール』に登場する)魔人ブウのコスプレをさせられてイベントに参加したので、フィギュア系というのかなんというのか、以後、そういった取材も来るようになった(笑)。それぞれの好みがつながっていくことで、「なんかあいつは私と接点があるかも」――、そういう可能性は大事にしたいんですよね。

――打席に立つからこそ可能性が生まれると。

石破茂 意外と反応があったのが、猫。一時期よく取材を受けましたね。都市伝説でも何でもないんですけど、私がテレビに出ると猫が異様に反応するらしい。私の声が聞こえると、猫が興奮して画面に近づき、過剰に反応するという現象が、あちらこちらで見られた――。

――同時多発ネコ……。

石破茂 それで、テレビ局が暇を持て余したのか、これは一体何なんだということで検証番組を作った。声紋の専門家が分析したところ、「声質や話すスピードが、猫にジャストフィットしておるらしい」とわかった(笑)。その影響もあって、一時期は猫の雑誌に呼ばれましたね。

――猫の雑誌に登場するとなると……政治はもちろん、難しい話がしづらいと思うのですが、そこは割り切っているものなのでしょうか?

石破茂 猫のときは猫の話だけ。ラーメンのときはラーメンの話だけ。ですが、たとえばラーメンでいえば、日本には全国に1718市町村がある。ラーメン屋が1軒もない市町村というのは、実に珍しい。むしろ、和歌山ラーメン、喜多方ラーメンという具合にご当地ラーメンなるものが存在し、町の味、店の味が根付いている。地産地消とか、地域の食材を使って個性を出そうという試みも多い。よくあちこちで言うんだけど、ラーメンを作る際の材料の自給率って13%なんですね。小麦は全部輸入、お醤油を作る大豆もほとんど輸入、豚肉は国産だけど、飼料は外国産です。結局、国産はネギともやしだけになる。ところが、天ぷらそばになると20%に上がる。

――そば粉は国産が多い?

石破茂 そう。そして、カレーライスになるとお米が国産なので40%まで上がるんです。こういう話をしていると、難しい話を敬遠していた人の中から、「ほうほう自給率とはそういうことか」と興味を抱いてくれる人が出てくる。それを入り口に、次は、「自給率と自給力は何が違うか」といった話を聞いてもらえるように訴えかけていく。最初からそのまま政治論を語るより、聞いてもらいやすいんですよね。

――映画『シン・ゴジラ』の感想も、国防に造詣の深い石破さんならではの見解で、とても興味深かったです(笑)。

石破茂 ゴジラの襲来に対してなぜ自衛隊に防衛出動が下令されるのか、どうにも理解が出来ませんでした――というものですね。いくらゴジラが圧倒的な破壊力を有していても、あくまで天変地異的な現象なわけです。防衛出動は「国または国に準ずる組織による我が国に対する急迫不正の武力攻撃」に対応するためのものですから、害獣駆除として災害派遣で対処するのが法的には妥当なはず。「災害派遣では武器の使用しか出来ない」というのが映画における主な反論の論拠のようでしたが、武器の使用だから破壊力が劣る、というわけではないんです。それも不満なら「警察力をもってしては対応困難な場合」に適用される「治安出動」という手もあります。

石破茂 異論正論
Amazonで購入

BUBKA(ブブカ) コラムパック 2022年10月号 [雑誌] Kindle版
Amazonで購入

「BUBKA10月号」コラムパック
「BUBKA10月号」コラムパック

Amazon Kindle

楽天Kobo

Apple Books

紀伊國屋Kinoppy

BOOK☆WALKER

honto

セブンネットショッピング

DMM

ebookjapan

ブックパス

Reader Store

COCORO BOOKS

コミックシーモア

ブックライブ

dブック

ヨドバシ.com

その他、電子書籍サイトにて配信!

Twitterでシェア
Googleで優先するソースとして追加

MAGAZINE&BOOKS

BUBKA2025年5月号

BUBKA 2025年5月号

BUBKA RANKING17:30更新

  1. 吉田豪インタビュー、TOSHI-LOW 90年代、あの刹那の先にある今
  2. 宮戸優光「前田さんとの関係が、第三者の焚きつけのようなかたちで壊されてしまったのは、悲しいことですよ」【UWF】
  3. 船木誠勝「ガチンコでやれば八百長って言われなくなる 単純にそう思ってましたね」【UWF】
  4. R-指定(Creepy Nuts)が語るスチャダラパーの時代
  5. 佐久間宣行Pが今のアイドル業界であえて火中の栗を拾ったワケ~吉田豪インタビュー
  6. 乃木坂46与田祐希「『難しいからやらない』『あきらめる』っていうのは絶対違うなと思う できる限りは全力で挑戦したいなって思います」
  7. 「ひなた坂46」が横アリ2日間で起こした奇跡!山口陽世の「ひらがな、ぶちかませ!」でこじ開けられたグループの新たな扉
  8. 乃木坂46林瑠奈さんからあふれ出る知識と音楽愛
  9. 吉田豪×中井美穂、自称“中二病”のサブカル少女がバブル絶頂のTV業界へ
  10. 吉田豪「What’s 豪ing on」Vol.13 小山田圭吾、コーネリアスの記憶 そして現在
  1. 乃木坂46田村真佑、“滑舌かわいい説”に照れ笑い 愛宕心響の再現に共感の声
  2. 吉田豪インタビュー、TOSHI-LOW 90年代、あの刹那の先にある今
  3. HKT48、現劇場での営業を終了し新劇場オープンへ…豊永阿紀「より良い“おうち”をつくっていきたい」
  4. 初アンダー経験で気づいた“自分らしさ”のアップデート 乃木坂46・田村真佑が語る挑戦の1年
  5. 日向坂46渡辺莉奈、17歳の最強ピュアオーラがまぶしいグラビアショット
  6. 磯山さやか、ロングスカートの衣装姿が美しい「自然な姿がすごくキュート」「とても魅力的です」「全てがステキ」
  7. 櫻坂46・大沼晶保、真冬に海落ち!──“大不思議”では収まらない体の張りように、千鳥の「ちょっと待てぃ!!」も待ったなし
  8. 乃木坂46瀬戸口心月、涼しげな浴衣姿を披露「夏を感じることができて最高でした!」
  9. 佐藤優羽「先生から『進路はどうするの?』と聞かれて。『実は……』とXのトレンドで1位になっているスマホを見せました」【日向坂46『五期生LIVE』開催記念 五期生“変革”ドキュメンタリー③】
  10. 「それぞれの日向坂46」特集インタビュー|なだぎ武が語る三期生・森本&山口の魅力「アドリブを乗り越え、立ち向かう姿に神々しさすら感じた」

関連記事