2022-04-04 20:15

後藤まりこ「この歌詞をエビ中ちゃんに歌ってもらえてよかった」<私立恵比寿中学の音楽のすべて>

『響』を手がけた後藤まりこ氏
『響』を手がけた後藤まりこ氏

私立恵比寿中学のあの名曲は、どのように誕生したのか? 不安定な歌唱力を自称していたエビ中は、なぜ実力派ボーカリスト集団に成長したのか? 作詞・作曲・編曲家陣に話をきくことで、その正体を言語化する当連載。今回は、『キラキラキラネス』、6人のエビ中にとって出発の曲となった『響』を手がけた、後藤まりこに話を訊いた。

シンクロした熱量で生まれた『響』

――後藤さんが最初にエビ中の楽曲を手がけたのは、作詞作曲をしている『キラキラネスキラネス』(2015年リリースの9thシングル『スーパーヒーロー』の初回生産限定盤Bに収録)ですが、どういった経緯で手がけることになったんでしょうか?

後藤まりこ SONYに井上泰斗っていう人がいるんですけど、泰斗は僕がソロのときの担当やったんですよ。で、エビ中も担当してるっていうのを知ってて。ほんで、『キラキラネスキラネス』は僕が打ち込みを始めたときの曲なんですよね、確か。そのときに曲ができて、泰斗に聴かせたんやと思います。それで、使ってもらえる感じになりました。

――じゃあ、そのときはエビ中に提供する曲というわけではなかった?

後藤まりこ いや、一応エビ中にっていうことで聴かしたつもりでした。

――『キラキラネスキラネス』は、もともとはどういうイメージで書かれた楽曲だったんでしょうか?

後藤まりこ あの曲はアレンジがオオルタイチくんなんですけど、僕のデモの段階ではああいう感じの音作りではなくて、もっとキラキラソングやったんですよ。オオルタイチくんはちょっと音数が少ない感じに、シンプルでいい感じにアレンジしてくれてるんすけど、僕はもっと打ち込み特有の音を残して、キラキラ~って感じに作ってました。オオルタイチくんがアレンジした完成形を無視して、自分の音源のイメージだけで話すと、自分で作った曲だけど、自分でやるにはあまりにもアイドルっぽすぎたんです。だから、「エビ中ちゃんにどう?」っていう、めちゃくちゃ単純というか、めちゃくちゃ不躾な感じであれしてあれして……なんも考えてないっす(笑)。

――なるほど(笑)。とはいえ、『キラキラネスキラネス』は、後藤さんが初めてエビ中に提供した楽曲になります。

後藤まりこ でも、すごい失礼な話かも知れないですけど、エビ中ちゃんにとって『キラキラネスキラネス』はハズレ曲っていうか、なんか申し訳ないことをしたなっていうか(笑)。

――そんなことはないです(笑)。

後藤まりこ もうちょっと考えていい曲を作れば良かったなー、彼女たちのことをもうちょっと知りたかったなーっていうのは、今になって正直思いますね。

――でも、今年1月に開催されたメンバーの真山りかさんの生誕ソロライブでは、『キラキラネスキラネス』が1曲目に披露されているですよ。

後藤まりこ あら、うれしいっすね。へえ~。それは、めちゃくちゃうれしいっすね。ちょっと意外です。僕はでも、断然『響』(2018年リリースの12thシングル『でかどんでん』通常盤に収録)のほうが好きですね(笑)。

――後藤さんが作詞をした『響』は、エビ中が6人体制になって初めての楽曲で、6人で初めて行ったライブでも披露された楽曲でもあり、今もライブで歌われている楽曲です。

後藤まりこ 作曲がAxSxEくんなんですけど。あるときにAxSxEくんのデモを聴いて、もうこれは素晴らしい、歌詞を書かせろって僕がAxSxEくんに言いました。で、歌詞を書かせてもらって泰斗に聴かせました。そしたらもう、泰斗が本当にいい曲だって言ってくれて。泰斗に聴かせた時点で、僕の歌も入れてましたね。

「BUBKA5月号」コラムパック
「BUBKA5月号」コラムパック

Amazon Kindle

楽天Kobo

Apple Books(Mac または iOS デバイスのみ)

Google Play

紀伊國屋Kinoppy

BOOK☆WALKER

honto

セブンネットショッピング

DMM

ebookjapan

ブックパス

Reader Store

COCORO BOOKS

コミックシーモア

ブックライブ

dブック

ヨドバシ.com

その他、電子書籍サイトにて配信!

Twitterでシェア

関連記事

MAGAZINE&BOOKS

BUBKA2025年5月号

BUBKA 2025年5月号

BUBKA RANKING23:30更新

  1. 「努力の天才」日向坂46松田好花、26歳の現在地━━今や年間テレビ出演回数100本超え、聴取率首位キープの“売れっ子”の8年間の軌跡
  2. 吉田豪新連載「what’s 豪ing on」Vol.2 向井秀徳
  3. 坂元誉梨の『初心者バイク女子の奮闘日記』#13「プロにおまかせしてきました」
  4. 坂元誉梨の『初心者バイク女子の奮闘日記』#17「ちょっとそこまで」
  5. 宮戸優光「前田さんとの関係が、第三者の焚きつけのようなかたちで壊されてしまったのは、悲しいことですよ」【UWF】
  6. 「ひなた坂46」が横アリ2日間で起こした奇跡!山口陽世の「ひらがな、ぶちかませ!」でこじ開けられたグループの新たな扉
  7. 「ZOZOマリン、まとめてかかってこい!」櫻坂46 山下瞳月の魂の叫び!5年目の勝利にBuddiesたちは態度で示せるか!?
  8. 【BUBKA2月号】栗栖正伸、イス大王が語る遅咲きヒールとしての苦節50年
  9. 乃木坂46ドームツアー考察”2年連続座長”のエース・井上和の涙から感じた「乃木坂46らしさ」とは?
  10. R-指定(Creepy Nuts)が語るスチャダラパーの時代
  1. 「代打は“ちゃんとボールを打てる人”しか務められへんからね」TOKIO城島茂からの言葉を胸に、日向坂46ラスト一期生 高瀬愛奈が旅立つ日
  2. 日向坂46【13th Single ひなた坂46 LIVE】座長の富田鈴花「ひらがなひなたになって良かった、心からそう思います」
  3. 【高瀬愛奈卒業セレモニー】日向坂46最後の一期生・高瀬「みなさんがいてくださるからこそ、ここまで活動することができました」
  4. 元乃木坂46中田花奈、ポーカーと真剣に向き合う姿に「オーラを抑えきれていない」「美しさに圧倒されてミスしちゃう」
  5. 乃木坂46遠藤さくら主演『トラックガール2』配信決定「お仕事をする全ての方の味方になれれば一番幸せです」
  6. 日向坂46東京ドーム公演2days!スペシャルゲストのサプライズ登場に、2025年に向けての覚悟と誓いのステージ
  7. STU48中村舞、美しすぎる“鬼女”姿解禁
  8. 日向坂46から生まれた「ひなた坂46」が初ライブ
  9. 日向坂46 松田好花が世界で一番有名なあの「夫人」と意気投合!?大谷翔平選手ですらも見過ごす好プレーを夢うつつで電波に乗せて披露
  10. 井桁弘恵、髪ばっさりボブにイメチェン&ヘアドネーション報告「全世界が待っていた」「ショートカットで美人さんがさらに際立つ」と反響続々