2025-03-05 20:30

「誰かに慰めて貰うためにアイドルになりたかった訳じゃない」乃木坂46 岡本姫奈が選抜発表で芽生えた「悔しさ」の理由

乃木坂46の岡本姫奈
乃木坂46の岡本姫奈
ⒸByakuya Shobo Co.,Ltd 2025

乃木坂46・5期生の岡本姫奈が3月3日に公式ブログを更新。彼女がブログを公開したのは最新シングル『ネーブルオレンジ』の選抜メンバーの発表直後だった。誰よりも早く届けられた彼女の言葉には、これまでにない熱量が込められていた。

シングルがリリースされる度に注目を集める選抜発表。毎回、選抜発表が告知されると様々な意見がSNSで見られ、冠番組『乃木坂工事中』で発表されると、深夜にも関わらずフォーメーションへの感想や祝福のコメントで溢れかえる。

またファンだけでなく、メンバーも選抜発表直後にブログやメッセージアプリを通じて思いを発信することがある。主にセンターを務めるメンバーや、初選抜、〇作ぶりの選抜復帰となったメンバーの場合が多く、前作の37thシングル『歩道橋』(YouTubeの生配信で発表)では、6作ぶりの選抜入りとなった4期生・林瑠奈がブログを更新。前々作の36thシングル『チートデイ』では7作ぶりに選抜入りした5期生・中西アルノが、『乃木坂工事中』の放送直後の0時45分にブログで思いを語っていた。

今作の選抜発表でも中西が番組終了直後にブログを更新。ダブルセンターに抜擢された彼女は、『乃木坂工事中』ではカメラに一度も目線を向けることなく、俯きながら不安な思いを口にしていた。ブログではそんなインタビューを補足するように、今作への意気込みが語られている。

そんな中西よりも早くブログを更新したメンバーがいた。5期生の岡本姫奈だ。中西よりも1分早く、番組放送中の0時44分に公開されている。今作の岡本は選抜ではなくアンダーメンバーとして活動する。これまでの発表直後にブログを更新していたメンバーとは異なる傾向だ。そんな彼女が誰よりも早く更新したブログで何を伝えたかったのか。写真のない文字だけの文面。そこには、普段の天真爛漫な彼女の一面とは異なる、今作に対する葛藤やこれまでの彼女とは違う一面が見られた。

「応援してくださるファンの方々へ。今の気持ちを伝えたくて書きました。最後まで読んで下さると嬉しいです」という言葉から始まった岡本のブログには、「選抜発表が終わって、アンダーのフォーメーション発表があり、自分の名前が呼ばれた時、思ったように声が出なくて。全身が硬直して緊張していたことに気がつきました。涙が込み上げてきそうなのをぐっと我慢しました」と選抜発表時を綴っている。その後に続く「『悔しい』って思ったんです」という言葉。これまでの選抜発表後の彼女のブログでは見たことのない一言だった。

前作での37thシングル『歩道橋』で岡本は、5期生楽曲『相対性理論に異議を唱える』で初めてセンターを経験。5期生11名の中で最後にセンター曲をもらったメンバーだ。ファン交流イベントの「オンラインミート&グリート」では、36th・37thの2作連続で全完売を達成。2022年2月のグループ加入後、活動自粛や休業などで、決して順風満帆に活動を送れたわけではなかった岡本だったが、2024年は彼女の積み上げてきたものが少しずつ実を結んでいた。センター曲の発表後のブログでは、「やっと、やっと。1つ恩返しができた気がしています」と綴っている。

一方、それまでの選抜発表後のブログでは、「選抜メンバー」への思いが少しずつ大きくなっていたことが感じられる内容だった。

5期生が本格的に選抜入りした32ndシングル『人は夢を二度見る』では、「ファンの皆さんが届けて下さる『いつかは選抜に』のありがたい言葉。心に響いています。希望をもってくれてありがとう」と期待に感謝で応えていた。その後、34thシングル『Monopoly』では「ひな団(彼女のファンネーム)のみんなは私に選抜入って欲しいのかな。前のポジションを望んでくれてたりするのかな」「私の頑張る理由を作ってくれてありがとうございます。自分の出来る精一杯を。限界のギリギリまで頑張ったものをお届けする!そんな34枚目シングルにしたいです」と意欲を明らかにすると共に、「このブログ書いたけど送るの勇気いるなー。私の本心を伝えていいのかな」と、心の内を少しずつ覗かせていた。

しかし、36thシングル発表後のブログでは「言葉だけで自分の気持ちを100%伝えきれるか分からないけど」という前置きから、「少しでも見やすい位置に行きたいと宣言した35枚目シングル。与えられた目の前の課題を1歩1歩乗り越えてきました。確実に成長することの出来た期間でした。自信もつきました。それなのに、選抜発表の日。私を信じて応援して下さっている大好きなファンの方々がいるのに、心のどこかで選抜入りを諦めている自分がいて。とても腹立たしかったんです。ごめんね」と謝罪の言葉が綴られていた。彼女が初めて負の感情を見せた瞬間だった。

この時点の彼女はまだ「自信」に満ちていなかったかもしれない。しかし、37thシングルで初めてセンターを経験し、ファン交流イベントでも目に見えて完売枠が増えるなど、着実に人気を獲得していた。アンダーライブでは、彼女がグループ加入前に培ったバレエの表現力も相まって、パフォーマンスに磨きがかかっていた。彼女にとって37thシングル期間は確かな自信を積み上げることができた日々だったに違いない。その思いが38thシングルの選抜発表後のブログでは「悔しい」という言葉に現れていたのだ。

そんな彼女のブログには、「その期待に応えることが出来なかった結果が苦しくて」とも綴られている。これまでとは明らかに異なるテンションの彼女のブログ。「私は誰かに慰めて貰うためにアイドルになりたかった訳じゃなくて。誰かを元気にしたくてアイドルになりました」という力強い言葉たち。これらの言葉から筆者は、2016年12月に武道館で行われたアンダーライブでの「炎のスピーチ」や「センターになりたい!」と目標を公言してきた2期生の寺田蘭世や、「“最少で最弱”と言われているのが悔しい。“最高で最強”のアンダーメンバーって言われるように頑張りたい」と述べた1期生・斎藤ちはるなど、歴代の先輩メンバーたちに似た、今の乃木坂46ではあまり見られないハングリー精神を感じた。

もちろん、言葉や口に出していないだけで、全メンバーが現状に満足せず、上を目指しているだろう。そんな中、選抜発表直後で盛り上がる中、公式ブログという開かれた場所で岡本は、結果が伴わなかったことへの葛藤を言葉にして伝えてくれた。そんな彼女はブログの最後で、「今苦しくても、必死に前を向いて頑張ります。38枚目シングルも私と一緒にかけ上がってほしいです」と、改めて目標も宣言している。彼女以外にも、5期生の池田瑛紗も2作連続のセンター横から今作の2列目というポジションに、「夢で終わらせたくない」「眩しい場所を諦めません。まっすぐ前を向きます」という言葉を残している。

6期生の加入も迫る中、歴代の先輩たちを想起させるハングリー精神を見せてくれた岡本が、今の乃木坂46に貴重な存在であることは言うまでもないだろう。言葉にしても必ずしも良い結果に繋がるとは限らない。しかし、岡本のように熱い向上心を包み隠さず見せられるメンバーたちが、これまでの乃木坂46を支えてきたのだ。そんな彼女たちにスポットライトが当たることを筆者は願っている。

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