2022-07-26 19:00

清原和博が野球人としてもっとも輝いていた時代を読む2~プロ野球死亡遊戯があえて“令和の夏”に書きたかった話(著/中溝康隆)

7月21日発売『キヨハラに会いたくて 限りなく透明に近いライオンズブルー』(白夜書房)より
7月21日発売『キヨハラに会いたくて 限りなく透明に近いライオンズブルー』(白夜書房)より

PL学園の主砲として甲子園を沸かせた清原和博。1985年の運命のドラフトによって盟友桑田真澄は巨人に入団、忸怩たる思いを抱えながらも生粋の野球愛、プレイヤーとして西武ライオンズに入団。彼はここで野球キャリアの中でも最も華々しい活躍をすることになる。そんな彼の黄金西武ライオンズ時代約10年間を描いた『キヨハラに会いたくて 限りなく透明に近いライオンズブルー』(7月21日発売/白夜書房)より清原西武入団までをここに抜粋してお届けする。(全3回の2回目/1回目を読む)

1985年 天才ふたりのシャイな言い訳

初恋のあの美少女を、数十年ぶりにSNSで見かけたらドカベン香川みたいなおばさんになっていた。

あれっ? そんなはずはない。焦って実家の卒業アルバムをめくったら、俺も彼女も地方都市の垢抜けないガキだった。過去とは美化された嘘である。誰にでも似たような経験はあるだろう。時間の経過とともに記憶の中で過去はねつ造され、自分の都合のいい思い出にすり替わっちまう。いつの間にか、実際とは違う歴史が事実として語り継がれることだってある。そう、あのKKドラフトのように、だ。

おニャン子クラブの「セーラー服を脱がさないで」とファミコンソフト『スーパーマリオブラザーズ』に俺含む日本のキッズたちが夢中になっていた1985(昭和60)年11月20日、プロ野球ドラフト会議が行われた。注目はもちろん夏の甲子園を制覇したPL学園の“KKコンビ”、清原和博と桑田真澄だ。子どもの頃から死にたいくらいに憧れた巨人入りを熱望する清原、すでに早稲田大学進学を表明していた桑田。当時の巨人・王貞治監督が持つ868号の世界記録を破るのは、甲子園歴代最多の13本塁打を放ったキヨマーしかいない。マスコミやファンはそう盛り上がった。果たして「巨人・清原」は誕生するのか? だが、蓋を開けてみたら憧れのチームは、なんと進学表明の桑田を単独1位指名する。6球団が1位入札した清原は、最終的に西武が交渉権を獲得。翼の折れたエンジェル。巨人と親友に裏切られた18歳のキヨマーは、会見場で悔し涙を滲ませた。

キヨハラに会いたくて 限りなく透明に近いライオンズブルー
▼Amazonで購入

Twitterでシェア

MAGAZINE&BOOKS

BUBKA2025年5月号

BUBKA 2025年5月号

BUBKA RANKING23:30更新

  1. SKE48荒井優希選手が辰巳リカ選手とのシングルマッチで大熱戦
  2. SKE48荒井優希「プロレス界でももっと1番を狙っていけるように」渡辺未詩とのタッグで勝利を収める
  3. SKE48荒井優希、山下実優選手とのシングルマッチ!試合に集中しメンバーの存在は「すっかり忘れていました」
  4. SKE48荒井優希&赤井沙希、プリンセスタッグ第10代王者のベルトを手にして号泣
  5. 田村潔司「解析UWF」第11回…Uの復権を信じ進む若き戦士たちの覚悟
  6. SKE48荒井優希&赤井沙希“令和AA砲”がプリンセスタッグ王者のベルト初防衛に成功
  7. 天龍源一郎がレジェンドレスラーについて語る!ミスタープロレス交龍録 第41回「鈴木みのる」
  8. SKE48荒井優希、宮本もか選手とのタッグで準決勝進出「この勢いで次の試合でも頑張りたい」
  9. ほのか、初の始球式でへそチラショット!美脚あらわなショーパン姿で美しい投球フォームを披露
  10. 浅田真央「愛を忘れないように指導していきたい」コーチとして今後の夢も語る
  1. 白石麻衣×橋本奈々未から、乃木坂46 井上和×菅原咲月まで受け継がれる伝家の名コンビ曲『孤独兄弟』に求められるエースの「格」とは?
  2. 乃木坂46井上和、美脚透ける秋コーデ公開「ビジュ良すぎる」「紅葉デート気分を味わえる」の声
  3. 矢吹奈子「やっぱり何年たっても変わらない」田中美久との“なこみく”の関係性を語る
  4. 櫻坂46三期生総出演ドラマに仲村トオルの出演が決定!物語の鍵を握るホテルの支配人役を演じる
  5. 乃木坂46 池田瑛紗の早めの“終活”にバイきんぐ小峠「気持ち悪っ!」池田が最後にやりたい決死のマジックとは?
  6. 櫻坂46谷口愛季、イメチェン姿を公開「るんちゃんに見えた」と先輩メンバーに似ている意見も
  7. 齋藤飛鳥、乃木坂46デビュー当時を振り返る「ただただ楽しく過ごしていました」
  8. 乃木坂46一ノ瀬美空、屈託のない笑顔や等身大の魅力そのままに収めたグラビア
  9. 乃木坂46樋口日奈「感謝を胸に楽しみたい」卒業セレモニー開催
  10. 【コラム】2025年大躍進の=LOVE、紅白歌合戦へ出場はあるのか

関連記事