2022-07-25 19:00

清原和博が野球人としてもっとも輝いていた時代を読む~プロ野球死亡遊戯があえて“令和の夏”に書きたかった話(著/中溝康隆)

7月21日発売『キヨハラに会いたくて 限りなく透明に近いライオンズブルー』(白夜書房)より
7月21日発売『キヨハラに会いたくて 限りなく透明に近いライオンズブルー』(白夜書房)より

気がつけば、みんな清原に対して兄貴面して助言を送りたくなるのだ。『週刊宝石』86年4月18日号で実現した三冠王・落合との対談では「酒を飲むのも一生懸命飲む。メシを食うのも一心不乱に一生懸命に。女と遊ぶときもそう。野球をやるときももちろんそう」とオレ流からお節介アドバイス。西武のチームリーダー石毛宏典とは『週刊ベースボール』の正月企画で顔を合わせ、チーム練習の休みはないか尋ねると「女の子とデートしにでも行くからか?(笑)」なんて返されてしまう。

『週刊現代』はPL時代のチームメイトにマブダチキヨの童貞喪失時期からもう1本のバットのサイズまで直撃取材。本人は『週刊ポスト』の記者から「アガったといえば、初体験の時と入団発表とどっちがアガってしまった?」とか「でも、あっちの方も背番号(3)ぐらいに知っているのかな?」なんて、とんでもなくゲスな質問を投げられる。ってあんたら現代なら全員コンプライアンス的に即アウトだよ! もしかしたら、清原和博は誰よりも昭和のオヤジメディアからセクハラを受けてきたガラスの十代なのかもしれない。

一方で、遠征先で門限破りをやらかすと東尾修ら大先輩が首脳陣との間に入り、罰金の減額交渉までしてくれた。田舎の寮生活ではときに先輩の車に乗せてもらい、青梅街道沿いのリンガーハットへ行って、そこで長崎ちゃんぽんを食べながら女の子の話で盛り上がる。良くも悪くも昭和体育会系ノリの関係性。おせっかいで面倒見のいい兄貴とやんちゃな弟。まさにキヨハラ・ブルース・ブラザーズである。思えばあの頃、みんな雑にキヨマーに突っ込んだ。それが、令和の清原に対してはどうだろう? 2016年2月に覚せい剤取締法違反で逮捕され、52歳になった2020年6月15日午前0時に執行猶予が満了したが、テレビ番組でも周囲は過度に気を遣ってるように見えるし、関連本や雑誌も読んだけど、基本マジ重い。昔と変わらず兄貴目線の距離感で突っ込んでいるのは、とんねるずの石橋貴明くらいのものだった。

キヨハラに会いたくて 限りなく透明に近いライオンズブルー
▼Amazonで購入

Twitterでシェア

MAGAZINE&BOOKS

BUBKA2025年5月号

BUBKA 2025年5月号

BUBKA RANKING5:30更新

  1. SKE48荒井優希&赤井沙希、プリンセスタッグ第10代王者のベルトを手にして号泣
  2. SKE48荒井優希選手、デビュー1周年のメモリアルマッチを白星で飾る「まだ1年…もっともっと成長していけるように」
  3. SKE48荒井優希&山下実優組がアジャコング&宮本もか組に勝利!!リング上ではSKE48のミニライブも
  4. SKE48荒井優希、赤井沙希とのタッグで勝利!プリンセスタッグ選手権ベルトに挑戦
  5. SKE48荒井優希、シングルで初のベルト獲得「何回もぺちゃんこになっちゃった」
  6. 【工藤めぐみインタビュー】長与に憧れ、ジャガーに習い、ダンプ松本に叱られて――辛く厳しかった時代の追憶
  7. SKE48荒井優希&赤井沙希“令和のAA砲”、第10代プリンセスタッグ王座陥落
  8. SKE48荒井優希、人生初の“ビンタ”に気合!!久々のシングルマッチ決定に「自分のできることを全部出せたらベスト」
  9. SKE48荒井優希、地元京都での凱旋大会で勝利
  10. SKE48荒井優希、赤井沙希とのタッグマッチで勝利「すごく心強い存在感に支えられた」
  1. 乃木坂46中西アルノ、情感豊かなグラビアショット!創刊10周年記念『BRODY10月号』表紙を飾る
  2. 「やっぱライブでしょ!」中西アルノのアイドル哲学むなしく赤字&倒産……乃木坂46の「血統と伝統」を背負うエース級プレイヤーもプロデュース業にはスイッチできず
  3. 人気アイドルが猛暑も吹き飛ぶ清涼感ある浴衣姿を披露「カワイ過ぎ!」「日本の宝」「似合ってます」
  4. 『Kohmi EXPO 2025』開催記念、広瀬香美×フィロソフィーのダンス・奥津マリリ&日向ハルインタビュー|“ロマンスの神様”のSNS投稿をきっかけに、共演するまでに至った二組による愛と尊敬の音楽トーク
  5. 乃木坂46川﨑桜&菅原咲月、筒井あやめプロデュースで“新しい輝き”を放つ
  6. ラフ×ラフ吉村萌南、活動休止を報告「またみんなと活動できることを楽しみに頑張ってきます」
  7. 乃木坂46 13th YEAR BIRTHDAY LIVE、中西アルノ「今のこの乃木坂が絶対最強!」
  8. 【櫻坂46・5th TOUR 2025 “Addiction”】 松田里奈「日本中のみんなが、知らない人がいないくらい大きなグループになりたいです」
  9. 日向坂46五期生4人が美有姫先生からアザトカワイイ仕草を学ぶ
  10. 櫻坂46藤吉夏鈴が提案する企画内容に一同騒然…森田ひかる「イヤですよね~(笑)」

関連記事