2022-12-04 18:15

田村潔司「解析UWF」第3回…リアリティのある感情表現は、リアルな経験によってしか生まれない

UWF第1回入門テストにたった一人だけ合格

ボクは新生UWF第1回入門テストに唯一合格した新弟子第1号。ただ、絶対にUWF以外の団体には行きたくなかったわけではない。中学2年からプロレスラーを目指し高校2年で新日本プロレス、全日本プロレスに履歴書を送ったのだけれど、前述のとおり、当時は志願者が掃いて捨てるほどいたからか、なんの音沙汰もなかったのだ。

そして高校卒業間近の2月、周りはみんな就職先などが決まり、何も決まってない自分に焦りが募る中、プロレス雑誌で見つけたのが新生UWFの旗揚げと練習生募集の記事だった。この時、何か運命的なものを感じたのが、ボクとUWFとの長い関係の始まりだ。

第1回入門テストには数百通の応募があり、実際にテストが受けられたのは書類選考を通過した約20人。ボクはなんとか、その中のひとりに入ることができた。

テストメニューは腕立て50回、スクワット500回、腹筋100回、ブリッジ3分、あとは道場近くの坂道で坂道ダッシュを3往復だった。数字だけ見ると「意外と簡単じゃん」と思う人もいるかもしれないけど、試験官(先輩選手)の厳しい目にさらされながらやるのは緊張もあるし、なかなか自分の実力が出せないもの。しかも入門テストなので、この回数をいかに早くやるかの勝負でもある。

その中でボクはフルスクワット500回を一番乗りで終えた。時間は10分ちょっと。500回を10分でやったということは1分50回だから、ほぼ1秒に1回のペース。間違いなく自分の人生で最速のペースであり、脚はパンパンになったけど、アドレナリンが出ていたからできたんだと思う。

テスト終了後、合否の判定は後日郵送で知らせるということだったが、ボク自身はかなり手応えがあった。ほぼ全種目成績は自分が1番だったし、UWFに道場の場所を提供してくださっていた第一自動車運送会社の寺島社長からも声をかけていただき、「お前がトップだぞ」と言われていたからだ。

そして地元岡山に帰ってから数日間、いつ合格通知が来るかワクワクして待っていたのだけど、いざ届いた封筒を開けたとき自分の目をうたがった。「残念ながら今回、貴殿の採用は見合わせていただくことになりました」と書かれていたのだ。この時はさすがに目の前が真っ暗になった。いったいこれからどうすればいいのか。

ところが数日後、UWFの事務所から「こちらの手違いで、合格でした」という電話がかかってきた。本当に手違いだったのか、それとも不合格にしたもののやっぱり雑用係の新弟子がほしかったのか、それはわからない。とにかくボクは新生UWFに入門を果たすことができた。結局、第1回入門テスト合格者はボクひとり。それもデビューが保証されているわけではなく、UWFのプロフェッショナルレスラーになる第一歩を記すことを許されただけ。当時のプロレス界は、かくも狭き門だったのだ。

――記事の続きは発売中の「BUBKA1月号」で!

取材・文=堀江ガンツ

田村潔司=たむら・きよし|1969年12月17日生まれ、岡山県出身。1988年に第2次UWFに入団。翌年の鈴木実(現・みのる)戦でデビュー。その後UWFインターナショナルに移籍し、95年にはK-1のリングに上がり、パトリック・スミスと対戦。96年にはリングスに移籍し、02年にはPRIDEに参戦するなど、総合格闘技で活躍した「孤高の天才」。現在は新団体GLEATのエクゼクティブディレクターを務めている。

「BUBKA1月号」コラムパック

Amazon Kindle

楽天Kobo

Apple Books

紀伊國屋Kinoppy

BOOK☆WALKER

honto

セブンネットショッピング

DMM

ebookjapan

ブックパス

Reader Store

COCORO BOOKS

コミックシーモア

ブックライブ

dブック

ヨドバシ.com

その他、電子書籍サイトにて配信!

BUBKA (ブブカ) 2023年 1月号
Amazonで購入

闘魂と王道 – 昭和プロレスの16年戦争 – Kindle版
Amazonで購入

Twitterでシェア

MAGAZINE&BOOKS

BUBKA2025年5月号

BUBKA 2025年5月号

BUBKA RANKING23:30更新

  1. SKE48荒井優希&宮本もか“もかゆき”コンビ、決勝戦進出ならず
  2. 佐山・前田・髙田…伝説が語る“あの時代”──『闘魂伝承座談会2』、4・21発売へ
  3. SKE48荒井優希、赤井沙希とのタッグマッチで勝利「すごく心強い存在感に支えられた」
  4. SKE48荒井優希&赤井沙希“令和AA砲”がプリンセスタッグ王者のベルト初防衛に成功
  5. WBCで世界一に導く栗山英樹・吉井理人・大谷翔平に学ぶ“マネジメント術”
  6. SKE48荒井優希選手、“サソリ固め”を初公開も
  7. SKE48荒井優希、コロナ復帰後のタッグマッチを白星で飾る「体力が心配だった」
  8. SKE48荒井優希、宮本もか選手とのタッグで準決勝進出「この勢いで次の試合でも頑張りたい」
  9. 『イコノイジョイ大運動会 2022』開催!イコラブ齊藤なぎさ「この日を一生忘れません」
  10. 『日向坂46×ニューエラ』コラボレーションヘッドウェア発売決定
  1. 無邪気な笑顔と大人の表情 いぎなり東北産、沖縄で見せた二つの素顔
  2. FRUITS ZIPPER櫻井優衣、オリオンビールTで宮古島を満喫する様子がキュート過ぎる…「横顔もキレイですね」「親知らず休暇を一緒に過ごしたい」
  3. 元櫻坂46メンバー、WHITE SCORPION新曲『7秒のレジスタンス』に振付アシスタントとして参加
  4. 乃木坂46増田三莉音、初夏の装いがキュートすぎる…『週チャン』3度目の登場
  5. 秋元真夏&梅澤美波、乃木坂46のキャプテン経験者2人が語り合う
  6. 櫻坂46田村保乃&日向坂46金村美玖、美の“初共演”「巻頭企画で共演できるのが楽しみです」
  7. 「僕青 須永心海のソロ連載(仮)」第3回:裏切りのバースデーガール編
  8. 乃木坂46川﨑桜、写真集会見恒例の質問「自己採点するなら?」に『“さく点”満点』と回答
  9. 「体力よりも精神力」フィギュアスケート、大学、乃木坂46のトリプルアクセルで周囲をメロつかせる川﨑桜の、スポ根で培った「エチュード」の美学
  10. 「二人でランニングがしたい」日向坂46の同期コンビ河田陽菜と松田好花の夢が卒業後、即成就! 松田父がお届けする沖縄満喫旅行&空港中距離ラン

関連記事