2025-02-05 11:00

日向坂46 佐々木久美が残す「誰よりも高く跳べ!」というメッセージ━━副キャプテン 高橋未来虹や松田好花に託された想い

左から、佐々木久美、松田好花、髙橋未来虹
左から、佐々木久美、松田好花、髙橋未来虹

日向坂46の13thシングル『卒業写真だけが知ってる』が1月29日にリリースされた。今作品をもって一期生の佐々木久美と佐々木美玲、高瀬愛奈の3人がグループを卒業。これにより、「けやき坂46」(ひらがなけやき)時代からグループを牽引してきた一期生全員が卒業することになった。特に、キャプテンとして日向坂46をまとめてきた佐々木久美の卒業は、グループにとって大きな転換点となるだろう。昨年11月には三期生の髙橋未来虹が副キャプテンに就任。佐々木久美が培ってきたキャプテンシーを継承していくことになった。

一期生3人の卒業発表後、様々な媒体を通じてメンバーが思いを語っていたが、その中で筆者が気になった点がある。それは、選抜発表と一期生の卒業、そして髙橋の副キャプテン就任が同時にメンバーに伝えられたということだ。

2月2日(日)放送のラジオ番組『日向坂46の「ひ」』(文化放送)にて、二期生の金村美玖は選抜発表時について、「いろんなことが起こりすぎて。それぞれが思っていることがあった」と語っていた。前作で選抜メンバーだった髙橋は、13thシングル期間を「ひなた坂46」(表題曲に参加する選抜メンバー以外で構成)として活動する。さらに副キャプテン就任と、現キャプテンの卒業を同時に知った彼女のプレッシャーは、他メンバーよりも格別な思いがあったに違いない。

これまで、他の坂道シリーズでも副キャプテンからキャプテンという流れはあった。乃木坂46の梅澤美波が約1年3カ月、櫻坂46の松田里奈は約1年10カ月の準備期間が設けられたが、高橋が直面しているキャプテンの卒業は、4月6日の「6回目のひな誕祭」での佐々木久美卒業セレモニーまで、約5カ月とかなり短い。この短期間で彼女はキャプテンの意識を根付かせる必要がある。加入前はファンとして、加入後はメンバーとして、佐々木久美の活躍を見てきたが、副キャプテンに就任し、近い将来に“キャプテンになるかもしれない”と意識した上では、全く別の視点や考えを持つに違いない。

そんな髙橋を支える存在として、筆者は2人のメンバーに注目している。

1人目は二期生の松田好花だ。彼女の代名詞であるラジオパーソナリティーとして放送作家の佐藤満春(どきどきキャンプ)を師匠と仰ぐ一方、後輩の四期生・山下葉留花からは「師匠!」と尊敬されている。しかし、初期の松田は佐々木とも切っても切れない関係として知られていた。2019年7月29日放送の冠番組『日向坂で会いましょう』(以下、『ひなあい』)にて、佐々木久美の持ちネタである「後頭部が遅れてくる人」を松田と2人で披露したことから、「後頭部コンビ」と呼ばれていた。放送では「メンバー相関図」も発表されており、松田は自作の相関図で佐々木久美に対し、「尊敬」(ギャグセンスが高い)の矢印を示している。

また、『ひなあい』でMCのオードリー・若林正恭から年齢イジリをされるのも、佐々木久美と松田の共通点だ。さらに、佐々木久美はバラエティ番組などの出演も多く、グループを広める役割も担ってきた。『THE TIME,』や『オールナイトニッポンX』など、多岐に渡る活躍を見せている松田も佐々木久美の役割を果たしてくれそうだ。

2人目は四期生の平岡海月だ。同期の中で最年長の彼女は、加入前から佐々木久美推しを公言している。BRODY8月号(2023年6月発売/白夜書房)では、「(高校で)リーダーシップがないことに気付いていた」と語っていたが、「四期生ライブ」(2024年8月開催)のMCコーナーで進行役を任されるあたり、彼女の“まとめ役”への期待値が感じられる。そんな彼女の特筆すべき点は、佐々木久美の代名詞となった『誰よりも高く跳べ!2020』でセンターに立っていることだ。

この曲の大サビでは、佐々木久美が「〇〇(会場名など)、跳べ~っ!」と絶叫するシーンがある。毎回、会場中から期待の眼差しが向けられる中で叫ぶ姿は、日向坂46のライブを象徴的するシーンだ。そんな重要な役割を平岡は「四期生ライブ」で担っている。最終日のWアンコールで観客を煽りに煽り、観客のボルテージを高めて叫ぶ姿に、この曲の後継者としての素質が感じられた。

B.L.T.3月号(2025年1月発売/東京ニュース通信社)に登場している佐々木久美は、同曲のパフォーマンスを「誰かに受け継いでほしいなぁ」と語っている。2024年12月の東京ドーム公演では、丹生明里の『One choice』が山口陽世へ、加藤史帆の『君しか勝たん』が小坂菜緒へと、卒業メンバーの曲が受け継がれる演出もあった。佐々木久美の「卒業セレモニー」でも披露されるであろう『誰よりも高く跳べ!2020』を後継者に譲り、見守る姿も見てみたい。

松田好花と平岡海月の名前を挙げたが、髙橋未来虹と佐々木久美の共通点も挙げたい。『ひなあい』でのメンバーやMCのオードリーへのイジリ・ツッコミの速さはピカイチ。研修生期間を経て日向坂46に加入したという経緯も、「けやき坂46」時代に自分たちのアイデンティティーを模索した佐々木久美と重ねられる。副キャプテン任命時に佐々木久美は「一緒にグループのことを考え、一緒の目線で盛り上げてくれるメンバーが必要」と、髙橋を選んだ理由を語っており、「相棒」と呼んでいた。師弟関係や憧れではなく、「相棒」として佐々木久美と髙橋は4月の卒業セレモニーまでグループを盛り上げていく。

副キャプテン就任後のブログで髙橋は「ここからは足りない自分を認めつつ、ときには周りを頼って、私らしいやり方を探す長い旅になります。メンバーとファンの皆さんのことを私は信頼しているので、困ったときはどうか力を貸してくださると嬉しいです」と綴っている。そんな彼女を中心に、2025年の日向坂46は再びアイドル界を照らす太陽となれるように、昇っていく。

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