乃木坂46 中西アルノ「majikoさんがいなかったら歌ってなかった」歌い手としての“成長”と現在地

ゴスペラーズ・黒沢薫と乃木坂46・中西アルノがMCを務める音楽番組『Spicy Sessions』。5月30日の放送回に、シンガーソングライターのmajikoがゲストで登場する。今回の収録後のオフィシャルインタビューが到着した。
MCインタビュ――

――中西さんの念願がかない、majikoさんがゲストでした。
中西アルノ:ずっとお会いしたいと思っていた方で、本当に念願かなったんです。すごくうれしいです。お話している時と歌っている時のギャップ……という言葉で片づけていいのか分からないくらいの歌の存在感。
黒沢薫:いい言葉。
中西アルノ:本当ですか?
――そう思います。“ギャップで片づけていいのか分からない”って、まさにそうだと思いました。リスペクトとホスピタリティの両方を感じました。
中西アルノ:心からリスペクトしていて、いい意味でなんですけど……音楽しかないって感じで生きてこられたその生きざまを、とてもカッコいいと思っていたんです。話している時はかわいらしさもあって、でも歌えば、何て言うんですか……こう……ぶん殴られるような。
黒沢薫:ははははは(大爆笑)。確かに。
――(笑)。本当そう。聴きながら、これ、自分の息止まっちゃいそうと思う瞬間が何度もありました。
中西アルノ:そういう迫力、説得力。それを隣で聴けて本当にうれしかったですね。
黒沢薫:納得せざるを得ないっていうね。もう隣であの声出されたら。だって、1曲目入るまで、これまでの『Spicy Sessions』の収録の中で、一番、俺、不安だったから。アルノさん頼んだよって思ってた。でも、最初の曲がバンって入った瞬間に、majikoさんは歌がちゃんと聴かせられれば、それでいいんだなって思ったんですよね。有無を言わせぬ実力っていうのは、やっぱりいいもんだな。横で見ていて、そこにまさにグッときたわけでしょ?
中西アルノ:きましたね。

――中西さんが小5の頃に、ニコニコ動画でmajikoさんを見つけたってエピソードにも驚きました。
中西アルノ:そうですね。ポルノグラフィティを知ったのも、majikoさんが歌ってたからなんです。
黒沢薫:そう考えると、アルノさんにとってmajikoさんの存在は本当に大きいんだね。
中西アルノ:はい。majikoさんがいなかったら歌ってなかったと思います。


――majikoさんと中西さんの「もらい泣き」は、2人ならではのセッションに感じました。
黒沢薫:アルノさんって自分が先出しするよりも、相手が歌ったものに対して後乗りする方が上手な方だと思うんですけど、最近は先出しも強くなってきているので、共鳴できるようになってますよ。番組が始まった頃からしばらくは、基本的には後からゲストに乗っかっていくっていうのが多かった。でも今は逆にゲストもアルノさんの歌に対して乗っかって、その上で、さらにそこにアルノさんが乗っかるという相乗効果ができるようになっている。これはもうアルノさんの実力が上がったからです。
中西アルノ:うれしいです。

――確かに。中西さんと歌っていく中で、majikoさんの声がどんどん変わっていくように感じたんですよ。歌っている間に、クリアになっていくような。
黒沢薫:それ、僕も思いました。ちゃんと共鳴して、2人で一つの曲を作ろうとしている。それこそ歌で会話をしながら、そうなっていってるんですよ。すごく良かったよね「もらい泣き」。
中西アルノ:憧れの人と一緒に歌うし、歌い出しってことで緊張もあったんですけど、前よりは、それこそ黒沢さんに言っていただけたみたいに、飛び出せる力がちょっとついたかなというふうにも思いました。
――あと「エミリーと15の約束」を歌う、3人の声の張り方にも驚かされました。
黒沢薫:僕ね、あの曲、A メロが自分には高いから、どれぐらいニュアンスを出せたかがちょっと分かってなくて(笑)。強くなりすぎちゃってたら嫌だなと思ったんですけど。大丈夫でした?

――えーと、サビにきたらドン!って印象でした。3人とも多分、楽曲に対する解釈の共通項があって、それがサビでドン!なのかな、と。これで回答になってます?
黒沢薫:なってます。そう聴こえたなら、大丈夫だったんだね。良かった。
――黒沢さん、ソロ歌唱じゃないのにあそこまで地声でバーンと歌うことって、今までの収録でありましたっけ?
黒沢薫:あんまりないかもね。そもそも『Spicy Sessions』は張り芸がメインじゃないから。ミュージカル系の曲ではあったけど、J-POPでこういう感じってあまりないかもしれないですね。「エミリーと15の約束」は、しみじみとした良い歌詞なんですよ。で、エモくなる瞬間の歌詞もすごく良くて。だからその良さを、この曲を知らない人にちゃんと届けたいなと思って歌いました。majikoさんとアルノさんと一緒に歌うと、どうしても異物っぽくなるので、どれだけスムーズに歌えるかっていうことも心がけましたね。だってアルノさんの憧れの人の歌に混ざった時、黒沢はいない方が良かったなって思われたくないじゃないですか。アルノさんにとっては、majikoさんが心の師匠なわけだから。
――実力があるからこそできる、ホスピタリティを感じます。いいお話、ありがとうございました。中西さん「ミカヅキ」を選んだ理由は? さユりさんの曲は以前もソロ歌唱されていますよね?
中西アルノ:前に「フラレガイガール」を歌った時、「ミカヅキ」を歌うという選択もできなくなかったんですけど、当時は自分自身がまだまだで、曲に持っていかれちゃうなと思ったんです。自分とすごく重ね合わせられるからこそ、そっちに持っていかれ過ぎると、歌が破綻してしまうんじゃないかと思ったんです。今回、ゲストがmajikoさんで、ルーツと思える方だから、そういう方がいらっしゃるんだったら、自分の人格形成に関わった曲を選びたいと思って「ミカヅキ」を歌いました。

――中西さんのその回答、もうつっこむところがない(一同爆笑)。だって今回の収録を見たら、今の言葉で誰もが納得すると思いますもん。
黒沢薫:それは、『Spicy Sessions』は、ハモりをむちゃぶりして、アルノさんが困りながら頑張るのを喜ぶ番組ではもうなくなってきているということに通じますね。ちゃんと音楽の音が真ん中にドーンってあって、それに対してMC陣がセッションしていくっていう、で、ゲストとバンドを含めて、みんなでいいものを作りましょうっていうふうに変わってきてるから。初回から比べると、バンドの演奏がもう全然違う。ちゃんとこちらを信頼している演奏になってるんですね。なんとか歌を立てなきゃいけないから、という“置きにいく演奏”じゃなくて、歌と会話をしにきている。それで、われわれはわれわれで楽しくやりたいようにやりますよ、みたいな。
――黒沢さん、自分に課すことが変わってきていませんか?
黒沢薫:僕が僕に課すこと?
――そうです。
黒沢薫:最近、今回も含めてあまり歌っていないジャンルが続いてるからね。当然、歌い手として求められることが違ってくるから。そこは徐々にっていうより毎回変わってるけど……確かに、ジャンルが広くなっていくことで、新しい課題に向き合うことは多くなってますね。毎回、例えば武田と哲也みたいな(笑)、自分が得意とするジャンルだったり、自分のルーツにあるジャンルだったら、準備としてはラクなんだろうけど、でもそれだと、自分が面白くないのよ。僕にとって刺激になるのが『Spicy Sessions』って番組だから。本当、ラクせずにいきたいって気持ちがある。刺激、毎回をもらってますから。
――自分の新境地を見つけるのって、果てがないんだなと、『Spicy Sessions』での黒沢さんを見ていて思います。
黒沢薫:少なくとも32年歌ってきて、まだ飽きてないから。歌ってすごく楽しいものなんですよ、やっぱり。
取材・文=伊藤亜希
『Spicy Sessions with majiko』放送情報
<放送日時>5月30日(土)午後11時30分~深夜0時30分
<放送チャンネル>CS放送TBSチャンネル1
<番組HP>https://www.tbs.co.jp/tbs-ch/series/yRNA2/
<公式X>https://x.com/SSessions_tbsch
<公式Instagram>https://www.instagram.com/spicysessions/
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