2025-08-13 15:00

「大問題作」から「代表作」へ━━『放送作家松田好花』続編は番組制作と日向坂46メンバー、そして自分自身と向き合いながら成長するドキュメンタリー大河だ!

8月11日、日向坂46の松田好花が、放送作家として番組を制作する企画の第二弾『放送作家松田好花 リターンズ』(テレビ東京系)が放送された。

同番組は松田が企画立案から台本作成、収録まで行い、番組制作に挑むというもの。昨年8月に放送された第一弾では、松田が企画を考えるところから始まり、自身のラジオ番組で放送作家を務める佐藤満春(どきどきキャンプ)に相談する場面や、企画プレゼン時のダメ出しシーンなど、番組制作のリアルが収録されていた。

第二弾では、ロケのシチュエーションやキャスティングの決定も任された松田は、後輩の四期生11名を出演者に指名。そんな松田が今回考えた企画は「Sinterview -2回聞くと見えてくる-」。その内容は「朝と疲れ果てた夜に2度同じインタビューを行い、その回答に変化が出るのか検証する」というもの。松田には「アイドルってある程度キャラとかがある。それを取っ払って、本当のあなたを見せてほしい」と、本音を引き出す狙いがあると語っており、今回も、元テレビ東京プロデューサーの佐久間宣行に企画内容を相談。すると「ドキュメンタリーやトークじゃない方法で素を引き出すってこと? 興味ある」と好反応で、さらに「どれが撮れたら、松田さん的に『この企画やってよかったな』って思えるか、一回考えた方がいい」と、企画に対するアドバイスが送られていた。

そうして企画本編がスタート。まず初めに、密着ドキュメンタリー番組と称して、スタッフが朝に偽インタビューを実施。その後、ライブのリハーサルを終えたメンバーを、①事前に予告しておく、②考える余裕を与えない、③松田好花が本音を引き出すという3つのグループに分け、改めてメンバーにインタビューを行い、朝と同じ質問をした時にメンバーの回答が変わるのか、という検証が行われた。今回の記事では、回答に変化があり、思っても見なかった本音を打ち明けたメンバーを中心に振り返っていく。

まず一つ目の「事前に予告しておく」グループでは、朝のインタビュー後、あえて撮り直しすることをメンバーに伝えることで、1日を通して本音を考え直してもらうという狙いがあり、竹内希来里・平岡海月・宮地すみれ・渡辺莉奈の4人がこのインタビューに答えた。

この4人の内、最も印象的な回答をしていたのが竹内だった。一度目のインタビューで竹内は「悩みやコンプレックスは?」という質問に「ないかもです」と答えていた。その後マネージャーから「もう一度撮り直したいみたい」「もうちょっと素の部分を見せてほしい。ブラッシュアップしてほしい」と言われた竹内は、リハ終わりに同じ質問をされると、「歌です」と具体的に答えた。その理由について竹内は、「アイドルは歌とダンスができればなんぼじゃないですか? それが自分の中ではできない方なので……」と本音をさらけ出した。松田の狙い通り、時間を設けて本心と向き合わせることで、インタビュー内容に変化が生じていた。

そんな竹内からは「え、(言って)いいんですか? 20歳で……、20歳までが期限だと思って走り続けていた」と卒業時期を決めていたことが明らかに。これには松田も「怖い怖い」と予想外の回答に驚いていたが、竹内は「『本当に卒業したいと言えるか?』と言われると、絶対に言えない。アイドルは頑張りたい」と、今になっては卒業するつもりはなく、新たな目標を見つけていると語っていた。まさに、今回の企画だからこそ聞くことができた、竹内の本音だった。彼女の他に宮地や渡辺も回答が変わっていたが、平岡は二度のインタビューで考えが変わらず、一貫していた。

二つ目の「考える余裕を与えない」では、清水理央・正源司陽子・藤嶌果歩・平尾帆夏が登場。清水と平尾は急な坂道を駆け上って息が上がった状態で質問される、正源司と藤嶌は突然臭くなったタクシーの車内で質問されるというバラエティ要素が若干強めな方法が採られた。追い込まれた状況で飛び出す本音があると期待されたが、この作戦は当初の狙いとは異なる展開になってしまう。

リハ終わりにそれぞれ別の車で帰っていた清水と平尾は、突然坂の前で降ろされると、スタッフに言われるがまま目の前の坂道を全力で駆け上った。そして頂上に到着すると質問タイムに入るのだが、息が上がった清水は一度目のインタビューで「アイドルとして一番大事にしているものは?」に「笑顔」と答えていたところを「……体力」と、今まさに感じていることを答えていた。一方の平尾は「他人から言われて覚えている言葉は?」に、朝の時点では「松田から差し入れをもらった時」と話していたが、坂の上では「何も覚えてないや! 走ったら全部飛んじゃった(笑)」と回答。2人とも坂道ダッシュで考える余裕は無くなっていたが、その分、内に秘める本音を引き出すという狙いから外れてしまっていた。

一方、激臭タクシー組では、正源司があまりの臭さから変なテンションになり、「一番ムカついた話は?」という質問に「密閉した空間に異臭を放たれたことです。なうでぇす!」と異様な状況にツッコミを入れていた。また藤嶌は正源司のようなリアクションは見られなかったが、淡々とした受け答えから、同じ質問をされても大きな差は見られず、本音を引き出すための作戦としては不発に終わっていた。

そうして迎えた三つ目の「松田好花が本音を引き出す」では、今回の企画の趣旨である「本音を引き出す」という狙い通りの結果となった。

松田が一対一で話したのは、石塚瑶季・小西夏菜実・山下葉留花の3人。この3人には一度目のインタビューの時点で「アイドルとして今一番の悩み」といった、本音では答えづらい質問が投げかけられており、3人の回答を別室でモニタリングしていた松田は「もっとあるな、絶対!」と確信。自ら本音を引き出そうと意気込んでいた。

まず松田と向かい合ったのは小西。彼女は「一番の悩みは?」という質問に「グループの力になれているか不安」と答えていたが、改めて松田から同じことを聞かれると、「でも一番は……」と本音は別にあることが判明。そんな小西の本音は「後輩が入ってきて、どんどん抜かされて。自分の立ち位置が分からない」「(グループに自分が)必要ないのかな」と、よりネガティブなものだった。

さらに、小西が「自分の想いをうまく伝えられない」と悩みを語ると、松田は「私の場合だと握手会が売れなくて、『自分って魅力がないのかな』って悩んだ時期があった。自分がどうなりたいかを言ったほうが良い。もっと我を出しても良い時期だと思う」と、実体験をもとにアドバイス。また、小西が「もっとファンの人が増えたらいいなと思うけど、自分に自信がないから言ったところで……」とネガティブな感情を引きずっていることに、松田は「ファンの人をなめちゃいかんよ! 小西が思っている以上にファンは小西のことが好きだよ」と叱咤激励していた。松田の言葉を聞いて「頑張ります」と前を向いていた小西は、すぐさまブログでファン交流イベントについて言及しており、松田のアドバイスを実践していた。

続いて松田は、天然キャラで親しまれている山下と対面すると、「『悩みありますか?』って聞かれたら、『悩みないです』って言う時もあるじゃん? そんなの絶対嘘じゃん、って思っちゃう」と彼女のキャラに関して切り込んでいく。すると山下は「落ち込んだ部分をさらけ出してしまうと、ポジティブな人って見られなくなる」「『頑張ってる人』って思われるのが怖くて」と、世間から見た自分とのギャップに悩んでいることを打ち明け、普段の天真爛漫な彼女の意外な一面が赤裸々に語られていた。

そして、松田が最後に向かい合った石塚は、今回の四期生インタビューを通じて最も思い悩んでいた本音を明かしたメンバーだった。一度目のインタビュー時に「(他の四期生として比較して)私は才能もないし、強みもない」、松田と二人きりで話していても「(他の四期生が)冠番組を持っていて。四期生紹介で私の紹介欄に何もなくて、他のメンバーが埋まっているのが悩み」など打ち明ける石塚は、ついには「四期生が入る前の日向坂の方が絶対に良かった」「私とかが入らならければもっと……」と、内に秘めていたマイナスの感情が溢れ出してしまう。そんな石塚に松田は「ダメダメ! そんなこと思ったら!」と真剣な表情で向き合っていた。

松田が石塚の話を聞いていくと、昨今、TikTokなどの様々なコンテンツから色んなアイドルがバズっている現状がありながらも、その中で「坂道に誇りを持っている」と考えるがゆえの悩みだという結論に至った。そして、松田と対話を重ねる中で石塚は「めちゃくちゃ熱い仲間がいて。腹割って話せる同期に出会えた」と、今の環境が自分の中でかけがえのないものだと再認識。松田からも「昔の自分を見ているみたいで、応援したくなる」という言葉をもらった石塚は「自分にとってターニングポイントになった。大事な日になった」と語っており、今回の企画を通じて、四期生11人の中で最も心を動かされたメンバーであったように見えた。

四期生の本音が引き出された「Sinterview」について、松田は「2回質問してみたら、日向坂の未来がより楽しみになった」と番組内で総括していた。これは佐久間プロデューサーの「『この企画やってよかったな』って思えるか、一度考え直した方がいい」という言葉へのアンサーだったように思える。四期生に企画のネタバラシをした際、松田は「みんなと向き合ってこれてなかった……」と涙ながらに語っており、今回の企画は彼女にとっても自分自身を見つめ直すきっかけとなっていた。

番組冒頭、続編の制作が決定したことを伝えられた際、松田は「『放送作家松田好花』って松田さんにとってどんな存在?」という質問に「大問題作」と答えていた。そして番組の最後に改めて同じ質問をされた松田は「代表作です!」と満面の笑みで答えており、四期生だけでなく松田の胸中にも変化が生じていた。松田は「『人の良さを伝えるために』と思うとすごく頑張れた。楽しく取り組めた」と語っており、後輩にスポットライトを当てた今回の企画を通じて、放送作家として確かな手応えを感じているようだ。番組のスタッフクレジットでは「<企画・構成> 松田好花」と表記され、さらに番組内で発表された四期生が出演するPodcast特番でも松田は、引き続き放送作家として参加予定とのこと。『放送作家松田好花』は新たなステージへと繋がっていく。

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