日向坂46・四期生はどこまでも高く跳ぶ━━「信じてくれないか?」という熱望から2年、「一体感」を武器にぴあアリーナ3DAYSに挑む!

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日向坂46四期生が7月29日から31日の3日間、ぴあアリーナMMにて、「日向坂46 四期生ライブ Presented by 新・日向坂ミュージックパレード」を開催する。2024年8月27日~29日の日本武道館3days以来、約1年ぶりとなる四期生の単独公演。一期生が全員卒業し、二期生も残り4人、キャプテンを三期生が務め、新たに五期生が後輩として加入という状況で、四期生は改めて自分たちの存在意義を示すことに挑む。
前回の日本武道館で行われた四期生ライブは、2023年11月に行われた「新参者 LIVE at THEATER MILANO-Za」以来の単独公演で、四期生の真価が問われるステージだった。「新参者」公演で生まれた確かな自信と、その後の成長を証明できるタイミングだったからだ。
「新参者」公演は、四期生が直面していた逆境を見事に払拭したものだった。『BRODY』(2023年12月号/10月発売)のインタビューでは、同時期に加入した乃木坂46・5期生、櫻坂46・三期生と比較して、「グループに貢献できていない」と悩んでいるメンバーが多く見られた。そんな不安の中で迎えた「新参者」公演。約1カ月で10公演、満身創痍の中でやり切った四期生は「一体感」という標語を掲げていた。この「一体感」が、その後の彼女たちの活動の信条となっていく。
2024年には四期生はシングル活動に本格的に参加。表題曲『君はハニーデュー』で正源司陽子が四期生初のセンターを務め、続く『絶対的第六感』では正源司と藤嶌果歩がWセンターに抜擢。他の四期生メンバーも選抜入りを果たした。選抜制導入で生まれた「ひなた坂46」(選抜外メンバーで構成される)でも四期生が中心となっていった。憧れの先輩たちと一緒にグループの看板を背負うことになったが、8月に先輩メンバー4人(加藤史帆・東村芽依・丹生明里・濱岸ひより)が同時に卒業を発表。さらに新メンバーオーディションの募集が開始されるなど、グループの将来や四期生の立場を左右する出来事が相次いで起きていた。
そんな中で開催された日本武道館での「四期生ライブ」について、筆者は彼女たちが確かな実力を示していたと感じている。武道館ライブ後、BUBKA WEBに寄せた「日向坂46・四期生が誰よりも高く跳んだ日━━武道館3Daysで見せつけた実力と一体感、そしてハッピーオーラ!」という記事では、「四期生の特徴は多様な性格やオーラの持ち主が集まることで、互いに補い合い、高め合うことで、ひとつのものを作り上げることができる。だからこそ彼女たちには『一体感』という言葉が似合うのだ」と書かせてもらった。武道館公演で改めて「一体感」を見せてくれた四期生たちはその後、映画『ゼンブ・オブ・トーキョー』や舞台『五等分の花嫁』、冠番組『日向坂ミュージックパレード』、配信番組『日向坂になりましょう』などをメンバー全員で乗り越えてきた。2024年から2025年にかけて四期生は、個人だけでなく期全体として実力をつけていた。
そんな彼女たちにとって大きな武器となった曲がある。グループ全体で見ても最高のキラーチューンとなった『見たことない魔物』だ。4月に行われた「6回目のひな誕祭」、その後の「日向坂46 BRAND NEW LIVE 2025『OVER THE RAINBOW』」では、会場で一番のコールが起きていた。
今でこそ最高の盛り上げ曲となった『見たことない魔物』だが、同曲が収録された『Am I ready?』のリリース時(2023年7月)は、前述の四期生が悩んでいた時期と重なる。歌詞にある「答えが見つからない 出口はどっちだろう」「真っ暗な道を手探りして歩いて行く」「それでも前へ進む それとも引き返すか」という歌詞からは、迷いの心情が読み取れる。同曲センターの藤嶌は「曲をいただいた時から、その時の私たちと状況が重なっているように感じました」とインタビューで語っていた(『BRODY』2023年12月号、「新参者」公演前)。
しかし藤嶌は同じインタビューで、「この曲に励まされた私たちが歌うからこそ、聴く方に伝わるものあるんじゃないかと思うんです」とも語っていた。『見たことない魔物』は「そう僕を信じてくれないか?」という前向きな問いかけをして曲を終える。今となって思えば、この歌詞は自分たちの存在意義を見失い、もがいていた時期であっても、「僕を信じてほしい」という願いや、「自分たちが希望の存在になる」という誓いが込められていたのではないだろうか。『見たことない魔物』がリリースされた2023年7月から約2年。今の四期生は紛れもなくグループの将来を担う存在となった。
『見たことない魔物』がグループ最高の盛り上がり曲となったのはいつなのか? 藤嶌は武道館公演を振り返ったインタビューで、「それまで感じたことがないくらいの熱気があって。パフォーマンスをしながら冷静じゃいられなくなりました」と語っている(『BUBKA』2024年12月号)。前回の武道館は四期生にとってターニングポイントとなる3日間だった。今回のライブも四期生にとって、改めて自分たちの実力を示すことができる絶好の機会となる。「一体感」溢れる四期生らしいライブで、日向坂46の未来を示してくれるはずだ。
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