2024-09-16 22:00

乃木坂46「真夏の全国ツアー」プレイバック!5期生センター経験者・井上和と中西アルノの絆

『絶望の一秒前』を歌う、井上和(右)と中西アルノ(左)
撮影=鈴木健太(KENTA Inc.)

9月2日(月)~4日(水)の3日間、明治神宮野球場で乃木坂46「真夏の全国ツアー2024」が開催された。3日間の模様はリアタイムでライブ配信され、この三連休で1日1公演ずつリピート配信が行われた。本日、16日はツアーの最終公演が配信。この日のライブでは全日程を通して1度しか披露されていない曲があり、5期生・井上和と中西アルノのデュエットで披露された『絶望の一秒前』は、表題曲センターの経験があり、お互いに支え合ってきた2人だからこそ流すことができる涙があった。

最終公演では、『設定温度』と『あの日 僕は咄嗟に嘘をついた』、『ごめんね ・・・』、そして5期生楽曲の『絶望の一秒前』がツアーを通して初めて披露された。

『絶望の一秒前』のイントロが流れると、5期生の初期制服を着た井上と中西が、スポットライトに照らされてステージに登場。5期生11名が歌う、彼女たちのフレッシュさと力強さが持ち味の曲だが、2人のコーラスが披露されると、11名の時と違ったメッセージが宿っているように感じた。

序盤は語りかけるように歌う2人。サビにかけて、井上が力強く伸びやかな歌声に切り替えると、中西は優しく支えるように歌っていく。ラスサビ前、アカペラで歌う場面では、中西もパワフルな歌声に切り替えて井上と共鳴し合うと、2人の『絶望の一秒前』がさらに進化していく。会場に響きわたる2人の歌声に、ファンは息をのんだ。

『絶望の一秒前』の最後の歌詞である「結局は君自身どうしたいか聞こう」を、お互いに向けて語りかけるように歌いあげると、ステージ左右に分かれていた2人は近づいていく。涙をこらえている中西に対し、井上は中西の涙をぬぐって慰める。最後はお互いに笑顔を見せ合う姿が印象的だった。

今回のステージでは井上が中西に寄り添っていたが、それまでは中西が井上を支えていた。井上が初めて表題曲のセンターに立った『おひとりさま天国』の選抜発表直後、不安げな顔を浮かべる井上のもとに、中西は一番始めに駆け寄り、「おめでとう!」と声を掛けていた。また、井上が初めて座長を務めた昨年のツアー中、セットの裏で涙を流す井上に寄り添っていたのも中西だった。

それから約1年、『チートデイ』で初めて2人揃って選抜入りを果たした。中西は選抜発表後のブログで、井上に向けて「あなたとここまで一緒に来れたことが何よりも幸せです。これからも一緒に坂をのぼろうね。本当にありがとう」というメッセージを送っている。同じ重圧を感じたことがある2人だからこそ、共感できる不安や葛藤があり、支え合ってきた。ステージ上で涙を流す中西を今度は井上が慰める光景に、「アルなぎ」の絆の強さを感じたファンも多いだろう。

お互いのことを思って涙を流せる、そんな2人が歌った『絶望の一秒前』は、筆者にとってこの夏の全国ツアーで一番の見どころだった。

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