2022-03-05 18:15

なんてったってキヨハラ第19回「逆襲のKK」

対照的に唯我独尊オレ流調整で春先から物議を醸していたのが、巨人の桑田真澄である。キャンプ前に首脳陣からのハイペース調整指令を命じられると、「マイペースのどこが悪いんですか? ボクは球団一の練習をしているつもりです。ここ2年間は悪かったけど、過去7年間の成績を見てください。イニング、防御率のトータルはトップですよ。そもそも開幕は4月でしょう」なんつって秒殺。「なぜ直接言ってこない。アイツは病気だ。いうことが聞けないというのなら、(二軍の)ジャイアンツ球場でゆっくりやってもらえばいい」とこちらも異様に短気な堀内恒夫投手コーチからブチギレられるも、「自由にやりたければ、ジャイアンツ球場ということですか? それじゃ、ボクはジャイアンツ球場ということですね。 強制送還? それもまた、そんなケースになればいいんじゃないですか。ケガをしたらすべてが終わりです。ボクはボクの調整ペースでやっていきます」と一歩も引かない徹底抗戦モードだ。一触即発の関係に緊張感が走る中、背番号18は自身のグラブに「Nico」とマジックで書き記す。あれは長嶋監督に対する何かのメッセージなのか!? と周囲はざわつくが、武術に関心を持つ桑田はスティーブン・セガールの大ファンで、彼が演じるシカゴ市警の「刑事ニコ」にハマっていただけ……というこの期に及んで1秒も笑えないマスミギャグをかますのであった。

――記事の続きは発売中の「BUBKA4月号」で!

中溝康隆=なかみぞ・やすたか(プロ野球死亡遊戯)|1979年埼玉県生まれ。大阪芸術大学映像学科卒。ライター兼デザイナー。2010年10月より開設したブログ『プロ野球死亡遊戯』は現役選手の間でも話題に。『文春野球コラムペナントレース2017』では巨人担当として初代日本一に輝いた。主な著書に『プロ野球死亡遊戯』(文春文庫)、『ボス、俺を使ってくれないか?』(白泉社)、『原辰徳に憧れて-ビッグベイビーズのタツノリ30年愛-』(白夜書房)、『令和の巨人軍』『現役引退―プロ野球名選手「最後の1年」』(新潮新書)などがある。

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