2022-08-01 17:30

天龍源一郎がレジェンドレスラーについて語る!ミスタープロレス交龍録 第45回「小川良成」

プロレスラー小川良成
プロレスラー小川良成
写真/平工幸雄

あとは、俺は一人で飯食うのは嫌だったから、いつも食事に連れて行った。食事中の話? くだらない世間話だよ。俺が一方的に話すのを小川が「ハイ」って聞いているだけ(笑)。あの頃の俺は景気がよかったから、洗濯代だとか、小遣いは結構あげていたと思うよ。小川が大変だったのは、新弟子時代に長州たちのジャパン・プロレスが来たから選手が増えて、なかなかデビューのチャンスを貰えなかったことだね。下手したらリストラされてもおかしくない状況だったからね。

入門から1年以上(実際は1年半)経っていたから、馬場さんに「小川は、もう大丈夫ですよ」ってプッシュしてね。馬場さんは小さい選手は好みじゃないから、目立たすためにはどうしたらいいかを考えて、黒と黄色の縦縞のタイガースのユニフォームみたいな派手なロングタイツを作ってやって、穿かせたんだよ。デビュー前の日に、そのタイツ姿でジャパンの控室に挨拶に行かせたんだけど、長州たちに大笑いされたらしい(笑)。

とにかく小さくて地味だから、相手をロープに振って、ジャンプしながらエルボーバットを打つという、ノースカロライナにいた時に見た技を使うようにアドバイスした記憶がある。

でも、若手の頃の小川はモロかった。すぐ上の先輩の川田(利明)は3年も上で歯が立つわけがないし、下の後輩は馬場さんに可愛がられた高木(功=嵐)、小橋(建太)とかで、しかも左肘の脱臼で長く休んだからすぐに抜かれるような形になったしね。そんな小川を見ていて、「辛抱して頑張るしかないんだよ」って思ってたよ。体が大きいわけでもなく、派手さもなかったしね。そうなるとコツコツとやっていくしかないんだよ。実際に小川を見てると、コツコツとやるのが性に合っているように見えたし「コツコツとやってりゃ、悪いことはないよ」っていう感じで見ていたね。意固地なところもあったけど、土性骨は持ってたよ。87年6月に俺は阿修羅・原とレボリューションを始めてからも、彼は正規軍なのに俺たちの控室に来て、身の回りのことをやってくれてたよ。馬場さんが暗黙のうちに「天龍と原も大変だから、お前は天龍の方に行くんだよ」って仕向けてくれて、それで移動もホテルも俺たちと一緒になって、レボリューションのTシャツを着て天龍同盟の一員として行動するようになったと思うんだよ。

――インタビューの続きは発売中の「BUBKA9月号」で!

取材・文/小佐野景浩

小川良成=おがわ よしなり|1966年、茨城県生まれ。1984年に全日本プロレスに入門。1985年笹崎伸司戦でデビュー。テクニックを身につけることでそのファイトスタイルを確立させ、ジュニア・ヘビー級戦線で長く活躍した。1999年には、世界ジュニア・ヘビー級王座、三沢光晴とのタッグでアジアタッグ王座、世界タッグ王座を獲得。2000年にはプロレスリング・ノアの旗揚げに参加。ノアでも三沢のパートナーとしてGHCタッグ王座も二度獲得。2005年には東京ドームで天龍とシングルマッチを行う。その後もGHCのジュニア・ヘビー級王座に就くなど現在も現役で活躍している。

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