2025-06-21 11:00

掟ポルシェ×丸山紘平(箕輪家)×渡辺樹庵(渡なべ)が語るクサウマ豚骨論! 箕輪家も悩まされた発酵豚骨の難しさと奥深さ「とんこつラーメンは低気圧の日が美味しい」

スープを確認する渡辺樹庵(写真左)と丸山紘平(写真右)
撮影/編集部

豚骨と天気の謎

編集部 箕輪家さんも新店舗の出店を計画しているんですよね?

丸山 そうなんですよ。僕ら中野でもう1店舗探したくて、ここは人通りが少ないんで、どうしても。もっと人通り多いところで構えたくて。絶賛物件募集中です!

 人通りが多いともっとクレームが来るのでは(笑)。

丸山 ただ、今は最新のフィルターを導入すれば匂いは80パーぐらい消えるらしいんで。お金をかけたらいけると思います。それをしないのがラーメン屋らしくもあるんですけど、僕たちはもうお金かけて、借金してでもやろうっていう話はしていて。

 じゃあまた、このスタイルの匂いのある店を。

丸山 今の店だと寸胴が2つなんで、3つに増やしたいんですよ。もう3つで炊いたら味がもっと安定すると思っていて、たとえば、冬と夏で僕は豚骨スープが全然違うんですよ。まだ言語化は難しいですけど、冬は炊きやすくて、匂いが出やすいというか。夏はちょっと油っぽい感じ。これが面白いところではあるんですけど。

 そのあたり、樹庵さんは天候とか気圧によって豚骨ラーメンの匂いが変わることとかもよくご存知じゃないですか。

渡辺 いや、あんまりわかってないですよ(笑)。

丸山 僕、今日教えてもらおうかなと思ったんですけど……(笑)。

 たしかに、ラーメンの天才・渡辺樹庵さんでも、豚骨ラーメンに熟成発酵臭を出すことには苦労してますよね。

渡辺 数年かけてますけど、まだチャレンジ中です。

 これ、何がそんなに難しいんですかね?

渡辺 豚骨の発酵の匂いって、誰も理論的に説明できないんですよ。誰に聞いても「自分はこうやった」っていう話しかできないんですね。微妙にみんなやり方が違うんですよ。例えば丸山さんが習った甲斐さんは、たしか40度前後くらいの温度帯で、発酵のための菌が一番活性化するっていう理論を持ってて。で、逆にさっき話に出た健太さんは、80〜90度ぐらいって言うんですよ。

 豚の頭の、歯の部分についている「枯草菌」っていう菌が作用しているって言われてますよね。

渡辺 それは甲斐さんの理論ですね。ただ、それは正解じゃないと思ってます。実際、豚の頭を使わず、ゲンコツだけでも臭くなるんです。ということは、少なくとも枯草菌以外の要素もあるんですよ。

 夏と冬で味が違うのは、樹庵さん的には説明がつくんですか?

渡辺 豚骨をそんなにずっとやったことはないので、豚骨に限った話はわからないですけど、諸々ありますよ。魚介だしの出方とかも夏と冬で変わってくるんで。

丸山 それこそ甲斐さんに相談したんですよ。そうしたら、「夏は暑くてスープの温度が高い位置で安定するから冬と比べるとゆるい。でも、それが悪いわけではなく、季節の味として表現されるから楽しんでもらえたらいい」みたいな。一応、自分の豚骨の師匠はそう言ってて、あんまりわかんないですけどね(笑)。

渡辺 乳化しやすいんでしょうね、気温が高い方が。乳化しやすいってことは、分離もしやすい。逆に冬は乳化もしにくいし、分離もしにくいんですよ。

丸山 ああ、さすがです。すごいっす。

 「とんこつラーメンは低気圧の日が美味しい」っていう話があって。福岡の「駒や」さんなんかは、もう天気が悪ければ悪いほど発酵が進んで美味しいって言ってました。で、健太さんは低気圧通過の翌日が旨いって。言うことが微妙に違うんですよね。自分が福岡に住んでた時近所にあった「安全食堂」は発酵してないスープ取り切りのスタイルで、福岡で俺が一番美味しいと思ってる豚骨ラーメンなんですけど、毎回味が違うんですよ。当たりハズレがある。だから豚骨ラーメンって安定させるのも難しいし、なかなか大変なお仕事ですよ。

渡辺 豚骨は材料で考えると頭、げんこつ、背骨くらいで、この組み合わせでしかないんですよ。だから炊き方で大きくブレるんでしょうね。

文・構成/編集部

熟成塩豚骨(「箕輪家」東京・中野)
箕輪家公式Xより

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掟ポルシェプロフィール

おきて・ぽるしぇ|1968年、北海道生まれ。1997年、漢気啓蒙ニューウェイブバンド、ロマンポルシェ。のボーカル&説教担当としてデビュー。その他俳優、声優、DJなど活動は多岐にわたる。著書に『男の!ヤバすぎバイト列伝』(2018年)、『豪傑っぽいの好き』(2019年)など。

丸山紘平プロフィール

まるやま・こうへい|1994年、大阪府生まれ。大学卒業後、自衛隊に勤務。脱隊後は箕輪厚介氏のカバン持ちを務め、トゥクトゥクで日本一周をするなどの活動で話題に。現在は「箕輪家」店主を務め、中野を中心にラーメンのイベント等の主催も行っている。

渡辺樹庵プロフィール

わたなべ・じゅあん|1975年、東京生まれ。ラーメンコンサルタント・有限会社渡なべスタイル代表。今までに食べ歩いたラーメンは10,000杯以上。高田馬場「渡なべ」、神保町「神保町 可以」、池袋「六坊担担面」、高田馬場「札幌 六坊」を経営する他、プロデュースも多数手掛ける。

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