2023-06-17 11:00

Night Tempo率いるFANCYLABO、現代版Winkができるまで

市川美織
市川美織
撮影/持田薫

――矢川さんは性格が暗いとかではまったくなくて、ずっとこのテンションなんですよね。

市川 そうなんですよね。喋ったら喋ってくれるし、中身はめちゃめちゃ明るくて優しい子だからよかったです。

NT もし二人の仲が良くなかったら、こっちだけ気まずかったです(笑)。自分でメンバーを決めたから責任が全部僕にくるので。でも、一人が静かで、一人がいっぱい喋るというのもバランスが合いますよね。歌割りも完全に50%です。

――そのバランスが少しでも崩れたりしたら……。

市川 「なんで私は少ないんですか!」って(笑)。そういうのはないので大丈夫ですよ。

NT これからも全部半分の平和主義でいきます。

――ライブ活動を始めてみて、お互いが積み重ねてきたキャリアを感じることはありますか?

NT 矢川さんをパンパンのフジロックのステージに立たせた時、やるなと思いました。やっぱり経験者はすごいですね。

矢川 わあ、よかった。

NT 今年になって、初めてこの形になってステージに出た時も、リハがライブ直前だけだったんですけど二人ともちゃんと練習してきたのがわかったし、本番も安定していたので安心しました。今後はもっと大きいステージ、例えば武道館にもアメリカにも連れて行こうと思ってます。

市川 おお!

矢川 私、(市川が)緊張してるのを見たことがないんですよ。

市川 いや、めっちゃ緊張してるよ! 味園ユニバースのライブが初披露だったんですけど、新メンバーも知らされてない状態だったんですね。いつもの二人が出てくると思ったら私もいるというサプライズだったので、超緊張しました。できあがっているところに私が入ったことで「誰やねん!」って言われたらどうしようって。直前まで何回も歌詞を見たりして、あれは人生で一番……というのは盛りましたけど(笑)、出るまでは緊張しましたね。

NT アイドルリスナーじゃないし、音楽が好きな方が集まるところに僕が無理矢理出すようなものですから。でも、最初からすごく受け入れられてました。

市川 それに、私を応援してくださるファンの方にも「ステージでスポットライトを浴びている姿を見たかった」と言って喜んでもらえたんです。そう思ってたんだと知って、私も嬉しかったです。アイドルとしてはやりきったと思っていたんですけど、裏方じゃなくて表に立ってほしかったという願いがいっぱいあった。もう一度現場に応援しに行けるのがとても嬉しいという声を聞いて、感慨深いなと思ってます。

――それは素晴らしい。一方の矢川さんはずっと継続して歌ってきましたよね。

矢川 私は歌うことしか考えてなかったので。

市川 かっこいい!

矢川 いや、他を器用にできる自信がないだけです(笑)。

――市川さんから見た矢川さんのステージはいかがでしょう。

市川 顔に何も出ないんですよ。度胸がめちゃめちゃあるんだなと思いました。あと、私は大人数で目立たないので気楽にできたんですけど(笑)、二人だから全然違うんですよ。葵ちゃんは一人でもやっているから、そこの度胸の差はすごく感じます。それとリハーサルはプロでしたね。マイクのチェックするのも、私はどこをどうしたらよくなるとかがまったくわからないんですよ。カラオケくらいでしか音を調節したことがないので。だから、本人が「もうちょっと上げてほしいです」とか言っているのがかっこいいなって。私は何もわからないから「あ、大丈夫です!」しか言えない。

矢川 私もそんなにわかってなくて、ちょっと聞こえたほうがいいかな、くらいだよ(笑)。前のグループでは一人のメンバーが演出とかまで主導してやってくれていたので、その経験は活きているのかもしれないです。私が今さら思ったことは、リハーサルの時にみおりんが一歩前に出て、手を挙げて「市川美織です!」って言ったんです。そうやるんだって思いました。

市川 そういうグループじゃなかったんだ?

矢川 うん、「矢川でーす」くらいで。名前を言わない時もあったから。

市川 へー! なんなら「はい! みおりんこと市川美織です! よろしくお願いします。いえーい!」までやってますからね。

NT この空気の差がすごい。

市川 アイドルが抜けてないですよね。アーティスト寄りにしたいなと思います。

NT このプロジェクトはアイドルを演じる元アイドルなので、どっちでもいいですよ。

市川 では、二人の温度差を感じてもらえるユニットになれれば(笑)。

――ダンスはあまりしない方向で考えているのでしょうか?

NT ちゃんと歌うアイドルにしたいので、最初は二人で歌う経験をするために、動かずにそこで歌ってくださいと注文をしたんです。シングルの『Flash Light』は振り付けが完成して、セカンドシングル、サードシングルではどんどんやっていこうと思ってます。

市川 アイドルの踊りとはまた違うものになっているとは思います。

NT 移動はあまりしないかもしれないですね。二人の歌のよさは確信したので、今後はもっと自由にやっていこうと思ってます。

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