乃木坂46伝説の『アンダーライブ』から9年━━東京体育館を舞台に、座長・小川彩を中心とした42ndSGアンダーメンバーが残したメッセージ

©乃木坂46LLC
9月29日・30日の2日間で行われた、乃木坂46「42ndSGアンダーライブ」。今回の公演の会場は東京体育館であり、このステージは乃木坂46、特にアンダーライブにとって伝説を残した場所だった。
「アンダーライブ 全国ツアー2017」。まだ、シングルナンバーを冠する前のアンダーライブにおいて、アンダーメンバーは逆境の道を選び、突き進んだ。あれから約9年、当時のステージに立っていたメンバーは誰一人いない中、今の乃木坂46アンダーメンバーは何を示したのか。
42ndSGのアンダー楽曲『フォルテシモ』のセンターで、今回のアンダーライブの座長を務めた5期生・小川彩はライブ中、「ここ東京体育館は、9年前に当時の先輩たちがアンダーライブの新たな歴史を築いた特別な場所です」と語っていた。
遡ること9年前の2017年、東京体育館では「乃木坂46 アンダーライブ全国ツアー2017 〜関東シリーズ 東京公演〜」が開催された。この時のアンダーライブに参加したのは1、2期生の総勢12人で、彼女たちは自らを「史上最少」「史上最弱」と称していた。
この時の表題曲は、乃木坂46が初めてレコード大賞を受賞した17thSG『インフルエンサー』。選抜メンバーは21人で、これは当時の歴代“最多”人数だった。一方、アンダー楽曲『風船は生きている』は12人。当時の歴代“最少”人数だったアンダーメンバーの耳には心無い言葉が届いていた。
1期生・斎藤ちはるはステージ上で、「(今のアンダーメンバーが)“最少で最弱”と言われているのが悔しい」と語った。乃木坂46が初期から導入している選抜制。表題曲に参加する選抜メンバーと、それ以外のアンダーメンバーに分かれるこのシステムは、「アンダー」「選抜」というドラマが生まれる一方、残酷な一面も持ち合わせている。しかし、この時のアンダーライブは逆境を乗り越え、伝説として語り継がれてきた。
“最少で最弱”という言葉に続けて、斎藤は「“最高で最強”のアンダーメンバーって言われるようにがんばりたい」と宣言した。『風船は生きている』のセンターで、ライブの座長を務めた渡辺みり愛は「私たちはもっともっと上に行けるんです。私たちは最弱なんかじゃない。私たちは勝ちます」と力強く語った。ライブ本編最後には、表題曲の『インフルエンサー』を、選抜メンバーより圧倒的に人数が少ない状態で披露。「史上最少」や「史上最弱」を、“あえて”自ら掲げ、自分たちを鼓舞するように、反骨心やハングリー精神を力に変えて、熱狂を届けた。ファンもメンバーから溢れる熱に負けないように歓声を送り、その結果、乃木坂46の歴代でも数えるほどしかない“トリプルアンコール”まで起きた。これこそが、「東京体育館」が乃木坂46のアンダーにおいて特別な場所と呼ばれる理由であり、乃木坂46のアンダーライブを語る上で欠かせない“熱狂”のひとつでもあった。
あれから9年が経ち、メンバーだけでなくセットリストの顔ぶれも変わった。幕開けを飾った『錆びたコンパス』や、『愛って羨ましい』『純粋とは何か?』『交感神経優位』など、直近のアンダー楽曲を披露することもあれば、『狼に口笛を』『自由の彼方』『あの日 僕は咄嗟に嘘をついた』『風船は生きている』など、9年前のセットリストに入っていた歴代の名アンダー楽曲も、2026年の乃木坂46メンバーは歌い継いでいた。

©乃木坂46LLC

©乃木坂46LLC
シングルがリリースされる度に、表題曲と同じように積み重なるアンダー楽曲の歴史。そこには、メンバーの葛藤や悩みから生まれる熱があり、それが時に“パフォーマンス”や“言葉”になって現れる。パフォーマンスでいえば、『日常』や『アンダー』、最近では『落とし物』や『純粋とは何か?』もアンダーの象徴となりつつあり、前回の「41stSGアンダーライブ」が初参加となった6期生も、アンダーの魂を込めて踊っていた。そして本編ラスト2曲では、9年前の『インフルエンサー』のように、42ndSG表題曲『是非に及ばず』で選抜メンバーへの“挑戦”を示すと、最後は42ndSGアンダー楽曲『フォルテシモ』で本編を締めくくった。

©乃木坂46LLC
そして、もう一つの表現である“言葉”について。これはライブ終盤、座長のスピーチで生まれることが多い。座長を務めた小川は、言葉を詰まらせながらも、「乃木坂の新しい歴史を切り開いて、その先頭に立つ人に、私はなります」と宣言していた。彼女だけではない。「Our story」というタイトルを掲げた今回のアンダーライブの本編中、全メンバーの直筆で、それぞれの思いを込めたメッセージが紹介された。
(※以下、筆者の書き起こし)
【小津玲奈】
活動を復帰してからは、みんなに追いつくのに毎日必死で。でも、がむしゃらに進んでいくうちに欲張りになっていく自分がいます。どこにいても、何をやっても、小津なら大丈夫、小津が必要だ。そういってもらえる存在に、私はなります。
【長嶋凛桜】
「器用貧乏」じゃなくて、「どれをとっても光るね」って言われたい。全部を磨いたその先にきっと、私という個性がある。「長嶋凛桜といえばオールラウンダー」いつか、そう言われる時に胸を張れる自分でいたいです。
【海邉朱莉】
私は人も世界も自分も怖いです。だから自分の中に閉じこもっていました。でもここに来て、自分をさらけ出しても受け止めてくれる人がいることを知りました。私も自信を持って、誰かを受け止められる人になりたいです。
【川端晃菜】
私は、きっとファンの皆さんが求める最年少にはあまりなれていないと思う時があります。それに悩む事もあるし、それが逆に強さだったりするのかもしれません。でも、ステージの上は、楽曲を通して自分の見せたい姿を見せる事が出来ています。
【鈴木佑捺】
1年前、登り始めたこの坂道は思っていたよりずっと急でした。自分にできることはなんだろうか。何度も立ち止まりそうになるけど、いつも隣には一緒に歩いてくれるみんながいます。だから私は今日も前を向いて走っています。
【愛宕心響】
まだ何者でもない私はここから何者にでもなれるように悔しさも不安も全部力に変えて。今の自分をいつか誇りに思えるように。私にしか立てない場所を掴みとります。
【伊藤理々杏】
私は自分のことがあまり好きではありませんでした。でも、みんなが私の代わりに私を肯定してくれました。だから今度は私がみんなの背中を押せる存在でありたい。そう願いながら私はステージに立っています。ずっと見ていてください。

©乃木坂46LLC
【柴田柚菜】
活動していくうちに自分を信じることが難しくなりました。今の立ち位置がこれまでの結果なんだと考えてしまい、自信を持てないときもあります。それでも私が自信を持って好きでいられる乃木坂46に必要な存在になるために私はステージに立ち続けます。
【黒見明香】
先輩たちの思いや大切にしてきたものを継いでいけるか、不安になることがあります。それでもここにいてくれるみんなのおかげで前を向くことができます。大好きな皆さんとこれからも物語を創っていきたいです。
【冨里奈央】
私が乃木坂46に加入したのは人生をもっと輝かせたいと思ったから。誰かを輝かせるだけじゃなくて、自分自身も輝ける人になりたい。私だけじゃなくてみんなそれぞれに想いがあると思う。この気持ちをぶつけよう。
【奥田いろは】
私は演じるように踊る人が大好きです。歌詞に乗せて、感情をぶつける人。うまいとか、ヘタとかそんなの関係なく、1人の主人公になれる人、音楽の力を借りて私もカッコいい所もカッコ悪い所も全て曝け出したいです。

©乃木坂46LLC
【岡本姫奈】
今日まで悔しい思いも、苦しい思いもたくさんしてきました。けれど皆さんのお顔をみると、どこまでも頑張れる気がします。私にはまだ叶えたい夢がたくさんあります。まだ咲いていない花に気づいてもらえるように。悔しさも、夢も、全部力に変えて届けます。
【金川紗耶】
今の私はこう思います。「どのポジションでも輝いてやる。」そう自分の心に言い聞かせています。だって、どこにいてもあなたは私のことを見つけてくれるから、皆さんの前でパフォーマンスしつづけます。私をアイドルにしてくれてありがとう。
【小川彩】
先輩が築いてきた乃木坂の歴史を繋いでいけるように、そして新しい歴史を切り開いていけるように、その先頭に立てるような人に私はなりたい。だからこそ、今の自分の殻を破って、一歩を踏みだす。強さを持ちたいです。

©乃木坂46LLC
現状に満足せず、葛藤を素直に表現する者もいれば、感謝を伝えてステージに立つ者、そして自分の目標とする姿や理想像を見つけた者もいた。それぞれが、それぞれの言葉で思いを表現していた「42ndSGアンダーライブ」。過去の先輩たちのように、今回のライブが伝説として語り継がれるかどうかは、彼女たちが残した宣言の通り、いやそれ以上の姿を見せた時にわかるだろう。42ndSGアンダーメンバー14名の未来が、答え合わせとなる。

©乃木坂46LLC
乃木坂46【42ndSGアンダーライブ】
2026年9月30日(水)東京体育館
セットリスト
- OVERTURE
- 錆びたコンパス
- 狼に口笛を
- 愛って羨ましい
- 届かなくたって…
- 自由の彼方
- いつの日にか、あの歌を…
- 純粋とは何か?
- あの日 僕は咄嗟に嘘をついた
- 別れ際、もっと好きになる
- マシンガンレイン
- 君は僕と会わない方がよかったのかな
- Hard to say
- 風船は生きている
- 車道側
- 交感神経優位
- ブランコ
- 思い出が止まらなくなる
- 不道徳な夏
- 誰よりそばにいたい
- アンダー
- ここにいる理由
- Underʼs Love
- 踏んでしまった
- 日常
- 是非に及ばず
- フォルテシモ
EN1. チートデイ
EN2. ロマンスのスタート
EN3. 落とし物
EN4. 乃木坂の詩

©乃木坂46LLC

©乃木坂46LLC

©乃木坂46LLC

©乃木坂46LLC

©乃木坂46LLC

©乃木坂46LLC

©乃木坂46LLC

©乃木坂46LLC

©乃木坂46LLC

©乃木坂46LLC

©乃木坂46LLC

©乃木坂46LLC

©乃木坂46LLC

©乃木坂46LLC









