乃木坂46“魂”のアンダーライブ特集 終幕レポート|五百城茉央と『純粋とは何か?』 理想と現実のはざまで見せた集大成

撮影/鈴木健太(KENTA Inc.)
今月19~21日、東京・日本武道館にて「乃木坂46 40 thSGアンダーライブ」が開催された。乃木坂46としては今年最後のライブであり、また松尾美佑と矢久保美緒の卒業セレモニーが開催されたこともあいまって、3日とも満員の盛況だった。
この3日間の主役はセンターの五百城茉央だった。彼女にとって今回が初めてのアンダーライブ。どんな心境でアンダラに臨むのかが注目されていた。
BUBKAは前号でアンダーライブの大特集を組んだ。全メンバーや関係者に取材をしたことで、今のアンダラ像が浮かび上がってきたが、そういった全体の話と同時に気になったのは、五百城が3日間のアンダラで何を残してくれるのかということだった。
彼女は、自身のブログでアンダラについて「わくわく>悔しい」と書いていた。インタビューでは「今は燃えています」と話した。「自分の思いをぶつけたい」「存在感のある人になりたい」とも口にした。その答えはステージにある。そう考えて九段下の坂を上り、武道館へと向かった。
初日から五百城は爆発していた。燃えていたし、思いをぶつけていたし、何よりも存在感があった。選抜の3列目で踊る五百城とは違う輝きがあった。
1曲目の『ここにいる理由』は五百城のソロ歌唱から始まる。長身が武道館に映える。長い手足を使い踊るその姿は華麗であり、決意すら感じた。
その後もいくつものセンター曲を踊った。どの曲にも自分の気持ちをぶつけていたように見えた。3日間、全瞬間に隙がなかった。
コンサート終盤、3日とも五百城のスピーチがあった。新座長はカンペに頼ることなく、自分の気持ちをぶつけた。
初日は、「見据える先の自分とここにいる自分がいつか重なる時までがむしゃらに頑張ります。見ていてください」と語った。2日目は、「もう少しで自信を掴めそうな気がします。傷ついてもいいから、ほしいもの、やりたいことにはやりたいと真っすぐ手を伸ばす自分でありたいです」と話した。3日目は、「続いての曲に私たちの集大成を見せます。そして、私の全部をぶつけます。見ていてください」と語りかけた。
スピーチの後は決まって『純粋とは何か?』だった。今回のアンダー楽曲だ。理想と現実のはざまにいる主人公が思い悩み、自分の思いに素直でいようと決意する曲だ。まさに今の五百城だ。
いや、五百城だけではない。ステージで踊る全メンバーにも思い当たる節はあるはずだ。そんな思いがひとつになっていた。
それこそがアンダーライブではないか。私はひとつの結論を見た気がした。
五百城のスピーチは、観た者の心を揺さぶるものがあった。彼女はそれを口にできる人間になった。アンダーライブとはその時間を与える場所でもある。この時間は全体ライブではなかなか与えられるものではない。アンダーライブとは人を変える場所なのだ。
アンダーライブ期間を通して、彼女は何を手にしたのだろう? そう聞いた時、どう答えるのか。今から楽しみだ。
取材・文/犬飼華



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