宮田愛萌、最新著書のテーマは“食”「一時期、ご飯を全然食べなかった時期も」

アイドルグループを卒業し、現在は文筆家としても活動する宮田愛萌(みやた まなも)が、9月27日(土)、都内で行われた書籍『おいしいはやさしい』(PHP研究所)出版記念取材会に出席。作品の見どころなどを語った。
2023年にアイドルグループを卒業した宮田は、同年『きらきらし』(新潮社)で小説家デビュー。短歌やエッセイも発表しており、作家として活躍の場を広げている。2025年1月には、私立中学の入試問題に作品が採用されたことも話題に。
4作目の著書…万葉集、恋愛、短歌に続いて選んだ最新作のテーマは“食”。「食べるのが好き」「作るのが好き」「人に作ってあげるのは好きだが自分には適当」「人に作るのはプレッシャー」など、食事に対するスタンスや思いは人それぞれだと、宮田は折に触れて感じていた。
この多様な感覚が連作短編集のインスピレーションになったといい、過去のダイエット経験を経て、現在は人並み以上に“食”に対する興味があるという宮田。「できるだけ経験したことを描きたい」というこだわりから、作中に登場する料理は、自ら飲食店に足を運んで取材したものばかり。味や香り、食卓の空気感を物語に織り込み、食と人生が交差する味わい豊かなストーリーを4編収録した。
完成してよかった
出来上がりを手にした宮田は「本当に完成してよかったです(笑)。結構よく言っているけど、本当に締め切りでご迷惑をおかけいたしまして…。本当に皆さんをドキドキさせてしまっていて、私も『本当に出るのかな』と思いながら、『書けっ!』て話なんですけど…。皆さんにお届けできてよかったという安心が一番です」と、まずは安堵の表情をのぞかせた。
これまで万葉集や短歌などを題材に執筆してきたが、今回宮田が選んだテーマは“食”。そのきっかけについて「担当の編集者さんが褒めてくれたから(笑)。褒められてうれしくなって、『じゃあ、いっぱい書こう』って。でも、食べ物のシーンを書くのが私は好きで、食事は苦手なんですけど、でも食べるのとかは好きだし、何を食べていいか分からないっていうのが一番苦手っていうのが大きいんです。だから今回、書くために取材と称していろんなところにいっぱいご飯を食べ行ったりしたら楽しくって(笑)。それをどうやって書こうかなとか、私の味覚だとこれあんまり好きじゃないんだけど、“この人”だったら好きかもな…とか思いながら書くのはすごい楽しかったです」と、取材活動の様子も明かす。
実際に食べに行くだけでなく、自分でも今回の執筆を機に料理を作るようになったとか。「外に食べに行くのもそうなんですけど、自分で作ったりとかもして。お料理教室のシーンがあるので、そこで何を作るかっていうので、実際に何個か作って、レシピ本とかめちゃめちゃ買って作って。ハンバーグとか3回ぐらい試して作ってみたりとかして、『この工程だるいな』と思ったことを真っすぐに書いてました(笑)」と、書籍の中にも実体験が含まれているそう。
これまでお菓子作りやパン作りはよくしてきたと言い「普段作るものってオーブンを使ったものが多くて、パンとかお菓子とかがメインなので、料理を作ることがあまりないので新鮮でした」と新たな発見も。
偏食って大変
「どんな人に読んでもらいたいですか」との質問に、「ご飯が面倒くさいなとか、食事が得意じゃないなとかな、好き嫌いが多すぎるっていう人とかに読んでほしいなと思います。あと、ご飯何にも困っていない人に読んで分かってほしいです。偏食って大変なんだよっていうことを(笑)。私、一時期、ご飯を全然食べなかった時期もあるので、そういうのもあって、最近やっと、本当にご飯をいっぱい食べるということが自分の中で許せるようになったので、そういうのもあるから、ご飯に対して何かしら感情を持っている人がこれ読んで、ご飯っていいよねと。全然その後、食事とかにまた取り組むとかしなくていいので(笑)、ちょっとだけ前向きな気持ちになってくれたらいいなと思いますね」と、持論を展開しつつ、本作をアピールしていた。





PHP研究所
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