2022-04-05 06:00

SUSHIBOYS「世の中捨てたもんじゃねえぞっていう希望を見出せる映像を作りたかった」<私立恵比寿中学の音楽のすべて>

短期集中連載DIVE INTO EBICHU MUSICにて話を聞いたSUSHIBOYS
短期集中連載DIVE INTO EBICHU MUSICにて話を聞いたSUSHIBOYS

私立恵比寿中学のあの名曲は、どのように誕生したのか? 不安定な歌唱力を自称していたエビ中は、なぜ実力派ボーカリスト集団に成長したのか? 作詞・作曲・編曲家陣に話をきくことで、その正体を言語化する当連載。今回は、『熟女になっても』にてフィーチャリングし、同曲のMVの監督・撮影・編集を務めたラップグループ・SUSHIBOYSに話を訊いた。

カンボジアのバイブス

――アイドルが自分たちの楽曲でラップをすることは、今はそこまで珍しくはないですけど、アイドルの曲にラッパーがフィーチャリングされるというパターンはなかなかないと思います。そういう意味でも『熟女になってもfeat.SUSHIBOYS』は意義深い曲だなと思うんですけど、そもそも2人は私立恵比寿中学のことは知っていましたか?

サンテナ 有名なアイドルグループだったんで、知ってました。なんで、恵比寿中学さんサイドから話があったときは、「うわ! エビ中さんだ!」みたいな感じでしたね(笑)。

――じゃあ、すぐに前向きな返事を?

サンテナ はい!

ファームハウス いや、そんなことはないですよ! 正直、私はアイドルを聴いてこなかったから、恵比寿中学さんのことも知らなかったんです。同級生がAKBとかにハマッてる世代ですけど、その頃の自分はアンダーグラウンドのヒップホップがかっけー! ISSUGIさんだろ! MONJUさんだろ! って感じで頭を振ってたもんですから、「アイドル? なんだそれは。けったいな。お前(サンテナ)、大丈夫か?」って感じで、最初はナメてかかってましたね。アイドルとやると株落ちるんじゃねえの? みたいな。今、超無礼なこと言ってますけど、そういう感じでした。

――その温度差は、どう埋めたんですか?

ファームハウス タイプライターさんっていう、マネージャーとかDJとかやってくれてた方がいて、ほぼ半分強制というか。「お前、この機会を逃すわけにいかねえよな!」っていう目で殺された感じはありましたね。

――目で殺されて、切り替えて。

ファームハウス そうですね、そのときはあんまり選ばずというか、もらった仕事はできる限りやっていくスタンスではあったので、やってみようという感じにはなりました。それからビートを聴かせてもらったんですけど、ボーカルも乗ってて、かっこいいなって感じるところもあって。僕らには、ラップで中学生みたいなバイブスを自由に好きに盛り込んでくれみたいなオーダーだったんで、それをトピックにして。これって、カンボジアで歌詞書いたよね?

サンテナ そうだ、カンボジアで書いたわ。懐かしいなぁ。

ファームハウス カンボジアのビークインホテルで書いたっすね。

サンテナ だから、リリックにもちょっとカンボジアの雰囲気が出てるっていうか。

ファームハウス 出てねえだろ(笑)。

サンテナ カンボジアにいたときのバイブスというか。日本にいるときとは、いろいろ環境変わるんで。やっぱカンボジアの感じが。

ファームハウス 出てんだ?

サンテナ 出てる。どうしても、向こうで書いたっていうのがにじみ出てるリリックになったと思ってるんで。

――カンボジアには仕事で?

ファームハウス 一応、MVを撮りに行ってたんですよね。『旅に出よう』っていう曲のMVなんですけど。

サンテナ 半分遊びみたいな感じですよ。

――じゃあ、『旅に出よう』のMVを観つつ『熟女になっても』を聴いたら、これを撮ってる前後にSHUSHIBOYSはリリックを書いてたんだなって思えるってことですね。

ファームハウス ですね。撮ってる期間のどこかで歌詞を書いてますから。

――そのカンボジアで書かれたSUSHIBOYSのラップパートの歌詞ですけど、エビ中のことをけっこう調べて書いたんですか? それとも、この楽曲にフィットすることだけにフォーカスした感じですか?

ファームハウス 彼女たちのことは、調べてないですね。というのも、マネージャーから聞いた話だと、自分らの砕けた感じとか、SUSHIBOYSらしいエッセンスをフィーチャリングとして伝えたいっていうような話だったので、あんまり恵比寿中学さんに寄せようっていうよりは、自分たちの普段の感じをパスしたというか、フィーチャリングとして乗せたっていう感じが強いと思いますね。

サンテナ そうですね、自分たちの等身大でって感じです。

――どうして自分たちにオファーが来たのか、聞いたり考えたりはされたんですか?

ファームハウス なんだったんだろうなぁ?

サンテナ 確かに。まぁ名前がね。

ファームハウス そうだな、SUSHIBOYSっていう名前がキャッチーだし。ラップというものが世間に浸透して、楽曲にラップが入ってくるアイドルも増えてたじゃないですか、韓国とか。そういう感覚でまずは取り入れてみようかな、みたいな。サンプルとしてもいいんじゃない? っていうところは制作側の視点としてはあったんじゃないかなと思いますけどね。で、俺らあんまり悪いこと言わないし、(エビ中の)イメージを崩さないっていう枠が、そのときは俺らぐらいしかいなかったから選ばれたのかなっていう。そこにドープなラッパーが入ってきちゃったら、大変じゃないですか。舐達麻さんとか。

――大変でしょうね(笑)。

ファームハウス まぁ、俺はそっち見たいけど。でも、そういうことだったと思います。

取材・文/大久保和則

――インタビューの続きは、発売中の「BUBKA5月号」で!

SUSHIBOYS|埼玉県越生町出身の2MCからなるラップグループ。2018年末までファームハウスの弟であるエビデンスを含めた3MC体制で活動していた。私立恵比寿中学のほか、MAGiC BOYZへの楽曲提供やlyrical schoolとの共演など、アイドルとの制作でも話題を集めた。

「BUBKA5月号」コラムパック
「BUBKA5月号」コラムパック

Amazon Kindle

楽天Kobo

Apple Books(Mac または iOS デバイスのみ)

Google Play

紀伊國屋Kinoppy

BOOK☆WALKER

honto

セブンネットショッピング

DMM

ebookjapan

ブックパス

Reader Store

COCORO BOOKS

コミックシーモア

ブックライブ

dブック

ヨドバシ.com

その他、電子書籍サイトにて配信!

Twitterでシェア

関連記事

BUBKA RANKING17:30更新

  1. 乃木坂46、3期生の絆「今が一番の思い出」過去から現在そして未来へ
  2. 音楽プロデューサー・石田ショーキチ「合唱ってすごく胸を打つんですよ。それで、合唱をやらせるしかないなと(笑)」
  3. 船木誠勝「ガチンコでやれば八百長って言われなくなる 単純にそう思ってましたね」【UWF】
  4. 乃木坂46弓木奈於、B級ニュースで話題の“ナカジマさん”「ナカジマさんっていう名前じゃなかった」
  5. Uインターの生き字引 鈴木健が語る 髙田延彦vs北尾光司戦の真実
  6. 宮戸優光「前田さんとの関係が、第三者の焚きつけのようなかたちで壊されてしまったのは、悲しいことですよ」【UWF】
  7. DABO「Platinum Tongue」かく語りき…Rの異常な愛情 番外編
  8. 【BUBKA2月号】栗栖正伸、イス大王が語る遅咲きヒールとしての苦節50年
  9. なんてったってキヨハラ第20回「最後の対決」
  10. 日向坂46上村ひなの、髙橋未来虹、森本茉莉、山口陽世「いつかそこにたどり着くまで」【BUBKA12月号】
  1. 乃木坂46 10th YEAR BIRTHDAY LIVEに生駒里奈・白石麻衣・西野七瀬・生田絵梨花ら卒業生がサプライズ出演
  2. 乃木坂46中村麗乃センターのアンダー楽曲「悪い成分」MV解禁
  3. 櫻坂46山﨑天「まだまだ上があると思って私たちは活動している」
  4. SKE48荒井優希&山下実優組がアジャコング&宮本もか組に勝利!!リング上ではSKE48のミニライブも
  5. 日向坂46「11th Single ひなた坂46 LIVE」アンコールに一期生ほかメンバーも駆け付ける
  6. 【@JAM】FES☆TIVE青葉ひなりが1人でステージを駆け抜け、南茉莉花は最後の夏フェスを駆け抜ける
  7. I MY ME MINEが4thワンマン開催! 新曲初披露に加え2回目の全国ツアー開催を発表
  8. 日向坂46・松田好花が病院で絶叫!松田の体内に巣くう「乾燥ワカメ」事件の結末は!?
  9. #ドレミファソラシード、カワイさ満開、キラッキラのお披露目パフォーマンス!
  10. SKE48荒井優希&赤井沙希“令和AA砲”がプリンセスタッグ王者のベルト初防衛に成功