2022-03-05 11:15

“教養としてのラーメン”著者・青木健「ラーメンって、答え合わせをして食べるようなものじゃないと思うんです」

「BOOK RETURN」vol.40は青木健氏
「BOOK RETURN」vol.40は青木健氏

ブブカがゲキ推しする“読んでほしい本”、その著者にインタビューする当企画。第40回は、『教養としてのラーメン ジャンル、お店の系譜、進化、ビジネス――50の麺論』の著者である青木健氏が登場。これまで「ラーメン 凪」や「Japanese Soba Noodles 蔦」といった有名ラーメン店のロゴデザインを、50ブランド以上手掛けてきた同氏。マニアじゃなくても楽しめるラーメンの魅力。ラーメンはアカデミックで自由なフィールドだった!

「凪」に込めた思い

――ラーメンの食べ歩きを部活としてとらえ、「ラ部(ラーメン部)」を設立。以後、青木さんはラーメンにハマっていったと綴られていますが、もともとラーメンに関心があったのですか?

青木 なんとなく好きでしたが、他の食べ物とさほど大差はなかったんですよね。ですが、“一人暮らしを始めたこと”、“ラーメンのガイド本を買ったこと”、“食べたラーメンの記録をつけ始めたこと”――。この3点が重なりまして、気が付くとラーメン沼にハマっていました。食べたラーメンに対して2時間近くかけて雑感を書いていたんですけど、「こんなことに時間を使っているのはどうなんだろう」と自覚してからはメモ程度に。ただ、自分がどれくらいの店舗に、頻度で通っているのか可視化できるようになってしまったことで、どんどん追い求めていくようになってしまったんですよね。

―― レコーディングすると沼にハマる(笑)。

青木 そうなんですよ。それで「ラ部」……といっても部員は僕一人ですが、年間360杯くらいは食べるようになりました。でも、メディアに出てラーメンを語るような方々は、年間600杯は当たり前なので少ないほうです。ラーメン好きは、コレクターとリピーターに分かれると言われているのですが、僕は後者。お気に入りの店がたくさんあるので、それを順番に巡って楽しみたい。お店の味をうっすらと忘れかけてきた頃に足を運んで、「美味しい!」と確認するのが楽しい(笑)。

――僕はラーメンが苦手なのですが、本書にある「ラーメンは体育会系、カレーは文化部系」と表しているのを見て、大いに納得しました。さまざまな角度からアカデミックにラーメンをとらえているため、ラーメン好き以外もきちんと楽しめる一冊だなぁと。

青木 そう言ってもらえるのはうれしいです。僕がラーメン店さんとお仕事を始めたのは、今から15~6年前になるのですが、店主さんたちと話をすると、学生時代だったら絶対に友だちにならないようなタイプが多いんですね。体育会系であったり、陽キャだったり。クラスでいつも目立っている人気者タイプが多くて、僕はどちらかというとカツアゲされるようなタイプですから(笑)。

――ラーメン店主に陽キャが多いというのは、なんだかすごく腑に落ちる(笑)。現在青木さんは、ロゴをはじめラーメン店のデザインをされています。経緯は何だったんですか?

青木 ラ部を始めたときに、勝手に部歌や、13則8戒のようなルールなどを作っていたんです。いろいろ作るのが好きだった。たまたま交流のあった方がゼロからラーメン店を作るというので、ロゴをプレゼントしたんです。

Twitterでシェア

関連記事

MAGAZINE&BOOKS

BUBKA2025年5月号

BUBKA 2025年5月号

BUBKA RANKING11:30更新

  1. 宮戸優光「前田さんとの関係が、第三者の焚きつけのようなかたちで壊されてしまったのは、悲しいことですよ」【UWF】
  2. 「努力の天才」日向坂46松田好花、26歳の現在地━━今や年間テレビ出演回数100本超え、聴取率首位キープの“売れっ子”の8年間の軌跡
  3. 日向坂46・四期生が誰よりも高く跳んだ日━━武道館3Daysで見せつけた実力と一体感、そしてハッピーオーラ!
  4. 坂元誉梨の『初心者バイク女子の奮闘日記』#29「CL250っていいバイクなんですよ」
  5. イコラブファンに聞いてみた vol.1 ~誰もが一度は読んでいる、あのブログを書いてる方は…?~
  6. 私立恵比寿中学・風見和香、初ソログラビア【BUBKA12月号】
  7. 【吉田豪インタビュー】井上富雄、過去のものはそんなに引っ張らないでいきたい
  8. 櫻坂46 藤吉夏鈴の「一番好きな輝き方」新エース山下瞳月が20歳に━━振付師 TAKAHIROも絶賛の魅力とは?
  9. 「もう“新参者”じゃない」日向坂46の今後を占う四期生たちの「見たことない」魅力が爆発!
  10. DABO「Platinum Tongue」かく語りき…Rの異常な愛情 番外編
  1. 祝『放送作家松田好花 リターンズ』放送決定!番組ディレクター・町田拓哉が語る、唯一無二のタレント性
  2. 乃木坂46岡本姫奈、ノースリーブで“さわやか”のハンバーグを食べる姿に「いっぱい食べる君が好き」「一緒に食べた気分になれる」の声
  3. 「帰ってきた放送作家」松田好花の無茶振りも効果なし! 日向坂46 二期生の自由すぎるノリを引き締める「ボケ収拾者」小坂菜緒の実績
  4. 日向坂46五期生・坂井新奈、人生初ソロ表紙を飾る「感謝の気持ちでいっぱいです」
  5. 日向坂46・四期生はどこまでも高く跳ぶ━━「信じてくれないか?」という熱望から2年、「一体感」を武器にぴあアリーナ3DAYSに挑む!
  6. 「寿司百貫」「一人時間差」大食いマイペース要素がさながら「“ひとり”からあげ姉妹」!?乃木坂46の「新天然素材」増田三莉音の魅力
  7. 乃木坂46佐藤璃果、かき氷&ノースリーブの涼しげショットに「一緒に食べて暑さを忘れたい」「彼女といるみたい」の声
  8. 菜々緒とロバート秋山が“双子役”でCM初共演
  9. オードリー若林が絶賛する日向坂46松田好花のラジオ愛!“ネタ探し”ד構成力”ד準備力”の三拍子に春日俊彰も「たいしたもんだね」
  10. 日向坂46大野愛実『週刊少年マガジン』で初表紙&初ソログラビア