2022-02-05 11:00

Creepy Nuts・R-指定「DABOさんのラップはスムースやし、滑らかすぎるから、凄さを見逃しちゃうんですけど、分析するととんでもないライミングなんですよね」

――置き方でそのライムを強調してしまうと。

R-指定 だけどDABOさんはサラッと〈危険人物いざ意見陳述〉って当たり前みたいに使うんですよ。その後も〈新天地進出〉とライム的に同じ言葉を持ってきてさらに聴感を刺激する。でも、そんなすごいライムをしたその後に、〈どいたどいた俺様の御成り/夜風にさらす特大御稲荷〉って、キンタマ出してるんすよ(笑)。

――「どいたどいた」って、人をどかすほどデカい(笑)

R-指定 クライムサスペンス的な流れから、いきなり『平成狸合戦ぽんぽこ』みたいな感じに(笑)。海外にもこういうチョケはあると思うんですけど、「御稲荷」と表現するところに、和のわびさびや奥ゆかしさがあるんじゃないかと。そしてその後〈一口いかが? お嬢さん〉って、食わせようとしてますから(笑)。耳で聴いたらあんなにクールな声で言ってたのに、絵を想像したら相当オモロイですよね。

――Creepy Nutsを名乗ってるアーティストが、人前で金玉の話で笑ってるというのも相当異常事態だよ(笑)。

R-指定 そして〈食わにゃ損々/脱ぎなThongThong/泉コンコン/振るう棍棒〉。音的には「on/on」って韻を連打していってるんですけど、この〈Thong Thong〉は、R&BシンガーのSisqoの“Thong Song”からの引用なんですよね。

――「Thong」はTバックとか紐パンのことで、それを脱がすぞって曲だね。

R-指定 だから「滾々」という日本的な表現と、どエロR&Bをサンプリングして混ぜるという。この引用のバランス感覚がすごくDABOさん的。最先端の音楽や曲名、ラインを持ってきつつ、それを日本のボキャブラリーと上手く混ぜるバランスがホンマにDABOさんの一番の特徴的なところなのかなって。そして〈ビッチ パパラッチバイバイキン/戸をバタン顔面に刻むソール・パターン〉。

――「蹴る」とは言わないで、「蹴っている」ことがここで表現されているのも上手いね。

R-指定 話も全部筋が通ってるんですよ。「マイクでヴァースを蹴る」から、最後にキックするワードで終わるし、「御稲荷」もDABOさんの「MIC CHECK」でもあるという(笑)。

――くだらね~(笑)。

Twitterでシェア

関連記事

MAGAZINE&BOOKS

BUBKA2025年5月号

BUBKA 2025年5月号

BUBKA RANKING17:30更新

  1. 「アイドルになって良かった!」日向坂46 加藤史帆が東京ドーム卒業公演で咲かせた大団円の『ハッピーオーラ』
  2. 宮戸優光「前田さんとの関係が、第三者の焚きつけのようなかたちで壊されてしまったのは、悲しいことですよ」【UWF】
  3. 坂元誉梨の『初心者バイク女子の奮闘日記』#32「真夏の海、山ツー③」
  4. 乃木坂46ドームツアー考察”2年連続座長”のエース・井上和の涙から感じた「乃木坂46らしさ」とは?
  5. 「ZOZOマリン、まとめてかかってこい!」櫻坂46 山下瞳月の魂の叫び!5年目の勝利にBuddiesたちは態度で示せるか!?
  6. 乃木坂46、10年の歴史…3択クイズで振り返る
  7. 日向坂46・四期生が誰よりも高く跳んだ日━━武道館3Daysで見せつけた実力と一体感、そしてハッピーオーラ!
  8. 船木誠勝「ガチンコでやれば八百長って言われなくなる 単純にそう思ってましたね」【UWF】
  9. Creepy Nuts・R-指定「DABOさんのラップはスムースやし、滑らかすぎるから、凄さを見逃しちゃうんですけど、分析するととんでもないライミングなんですよね」
  10. 【BUBKA1月号】R-指定「Rの異常な愛情」―或る男の日本語ラップについての妄想―番外編
  1. 乃木坂46菅原咲月、夏デート気分のグラビア『週刊少年マガジン』表紙を飾る
  2. 『オールナイトニッポン』の系譜に新たな「源ちゃん」が登場! 日向坂46 正源司陽子がオードリー若林の助言通り「ぶちかまし」トレンド1位に
  3. 横浜流星「身も心もリフレッシュ…緑あふれるところに行きたい」ドライブで行きたい場所を明かす
  4. 乃木坂46小川彩、猛暑も吹き飛ぶ清涼感あふれるグラビアショット
  5. 乃木坂46岡本姫奈「私が夢かなえるとこ見ててね!」ワイヤーアクションで空を舞う
  6. 表紙には日向坂46正源司陽子と藤嶌果歩、裏表紙には櫻坂46的野美青と向井純葉が登場
  7. 新木優子、“ゆず色”の涼しげな浴衣姿を披露
  8. 日向坂46「お願いバッハ!」ジャケットアートワーク解禁!一期生が卒業し“新生 日向坂46”として新たな旅へと出航する姿を描く
  9. =LOVE野口衣織、自然体な生活をテーマにしたグラビア
  10. 日向坂46“おすし”金村美玖、生きたエビの扱いもお手の物?