2022-02-04 11:30

田原総一朗『堂々と老いる』疲れたっていいんですよ好きなことをしているんだから

――電通を激怒させたという。

田原 反対派というのは珍しくないけど、あのときは推進の市民運動が起きていた。取材を進めると、バックに大手広告代理店――電通がいることがわかった。それを書いちゃった。そしたら、「こんな人間がいる企業のスポンサーなんかやらないぞ」と電通が激怒した。三流テレビ局ですから、電通が撤退するととても困る。それで、会社から「連載を辞めるか」、「会社を辞めるか」の二択を迫られた。僕はどちらも辞めたくなかった。だから固辞して、どちらも選ばなかったんです。ところが、局長、常務が処分され、局内で大々的に発表された。それを見たとき、これは自分も辞めなきゃいけないなと思った。

――自発的に退職したと思っていました。しかし、実はそんなことが……。

田原 そんな発表を見ちゃったら、もう辞めるしかない。でも、僕は運がいいというか、東京12チャンネル時代に、『あらかじめ失われた恋人たちよ』という映画を撮った。手応えがあったものの、製作途中に連合赤軍事件が起きた。つまり、全共闘が解体してしまった。学生運動がすべて終わったということは、若者が好き勝手なこと、反体制的なことをする時代が終わったことを意味する。『あらかじめ失われた恋人たちよ』は、若者の青春を描いた作品だったんだけど、公開時には時代の雰囲気がまるで変わっていて、映画はまったくウケなかった! 残ったのは借金だけ! その借金を返さないといけないということで、いろいろな原稿を書き始めたんです。東京12チャンネルは給料が安かったから(笑)。
 
――会社は黙認していたんですか?

田原 ありがたいことにすべてOKだった。僕は、必ずこういうことをしますと事前に申告するんだけど、すべて許容してくれた。だから、本当に大好きなテレビ局だった。お世話になった会社の局長、常務が処分されてしまったわけだから、もう辞めざるを得ないって。ただ、借金をきっかけにいろいろな仕事をするようになっていたから、ありがたいことにフリーになっても仕事の依頼は多かったんですね。

――42歳でフリーになった。ところが、本書につづられている“原因不明の病気”に襲われるんですよね?

田原 漢字一文字なら読めるんだけど、突然、単語や熟語になると読めなくなってしまって。当然、新聞も読めない。自分の原稿も書けない。そんなことが依頼者である新聞社や出版社にバレたら仕事がなくなるかもしれない。2カ月くらい病気に悩まされ、家族や仲間の力を借りて――、僕が口述したことを代筆してもらったりすることで、なんとかしのいだ。フリーになったことで、気張りすぎていたんだろうね。僕の40代は全力投球だった。そうじゃないと生きていけないと思った。僕はコンプレックスのかたまりだから、毎朝、全国・ブロックの新聞6紙からスポーツ紙までチェックしないと気が済まない。不安なんです(苦笑)。コンプレックスのかたまりである以上、頑張るしかない。

Twitterでシェア

MAGAZINE&BOOKS

BUBKA2025年5月号

BUBKA 2025年5月号

BUBKA RANKING5:30更新

  1. 櫻坂46 藤吉夏鈴の「一番好きな輝き方」新エース山下瞳月が20歳に━━振付師 TAKAHIROも絶賛の魅力とは?
  2. 宮戸優光「前田さんとの関係が、第三者の焚きつけのようなかたちで壊されてしまったのは、悲しいことですよ」【UWF】
  3. 乃木坂46掛橋沙耶香×林瑠奈「ちょっと抜けてるところはありますけど(笑)」
  4. イコラブファンに聞いてみた vol.1 ~誰もが一度は読んでいる、あのブログを書いてる方は…?~
  5. 乃木坂46清宮レイ×金川紗耶、本音だから重なり合うふたりの気持ち
  6. 坂元誉梨の『初心者バイク女子の奮闘日記』#51「レベルアップ2026」
  7. 櫻坂46・村井優と山下瞳月の「うさぎねこ」コンビの大躍進!最新シングルでセンターを分け合う、遅れてきた三期生2人のドラマ
  8. 選抜の噛ませ犬じゃない!乃木坂46最新アンダーライブ極私的過剰考察「私、アンダーメンバーの味方です」
  9. 齋藤樹愛羅さん、20歳の奇跡~=LOVEの“永遠の妹”が大人になる日~
  10. 「ひなた坂46」が横アリ2日間で起こした奇跡!山口陽世の「ひらがな、ぶちかませ!」でこじ開けられたグループの新たな扉
  1. 日向坂46正源司陽子、最強アイドルのグラビアショット「私らしさや子供っぽい一面なども」
  2. 「納得できたパフォーマンスはひとつもないんです」と語ってから一年、葛藤を乗り越えて21歳になった櫻坂46 山下瞳月に高まる期待
  3. 「21歳、笑わせるねぇ!」日向坂46 清水理央がオードリー春日の怒りの生誕メッセージに全力否定するも手のひら返しの「可愛いな」で思わずアパー!?
  4. 櫻坂46松田里奈、写真集会見恒例の質問「自己採点するなら?」に『笑顔満開の祭典』と回答
  5. 日向坂46石塚瑶季&藤嶌果歩の理解不能な関係が発覚
  6. 乃木坂46池田瑛紗、悪魔コスプレを披露で「なんて美しいお顔」「クオリティ高い!」
  7. 櫻坂46守屋麗奈、学力チェックでの堂々とした振る舞いに一同爆笑「ここなわけない!」
  8. 乃木坂46遠藤さくら「遠くからニヤニヤしていて…」梅澤美波に助けてもらえず困惑
  9. 日向坂46正源司陽子&藤嶌果歩、しょげかほと過ごす特別なホリデイ…裏表紙を飾る
  10. AKB48小栗有以、2026年4月始まりカレンダー発売決定!日常を切り取った自然体な姿に癒やされる

関連記事