2022-11-03 18:05

田村潔司「解析UWF」第2回…アントニオ猪木が与えた多大なる影響

前田日明とアントニオ猪木
前田日明とアントニオ猪木
写真提供=平工幸雄

10月1日に逝去した名プロレスラー、アントニオ猪木。「プロレスこそ最強の格闘技である」をモットーとして掲げ、ショーの要素の強いプロレスではなく、リアルな“闘い”を追い求め、それをリングの上で強く反映させた。そんな猪木率いる新日本プロレスと袂を分かつ形で生まれたUWFであったが、「格闘技色の強い、まったく新しいプロレス」であったUWFの興隆の裏側に、猪木の影響が色濃くあったことに異論はないだろう。今なお格闘プロレスにこだわり続ける田村潔司は、その猪木イズムをどのように継承していくのか。UWF時代の経験と共に語ってもらった。

10月1日にアントニオ猪木さんが亡くなられた。

猪木さんといえば、前田日明さん、髙田延彦さん、佐山聡さん、藤原喜明さん、木戸修さん、山崎一夫さんらUWFスタイルを作り上げた“第一世代”の人たちの共通の師匠であり、第二次UWFから参加された船木誠勝さん、鈴木みのるさんの師匠でもある人。そして、そもそもUWF誕生にも猪木さんは深く関わっていて、猪木さんなくしておそらくUWFも格闘プロレスもなかった。

なので今回は、連載2回目にして「解析UWF」というテーマからは少しそれてしまうかもしれないけれど、猪木さんがUWFの選手たちやUWFスタイルに直接および間接的に与えた多大なる影響を語っていこうと思う。

ボク自身は猪木さんの直接の弟子ではないし、お話しさせていただいた機会も数えるほどしかないので、想像の話になってしまう部分もあるけど、UWFの諸先輩方は間違いなく猪木さんの影響を強く受けていたと思う。佐山さんや髙田さんは、もともと猪木さんに憧れてこの世界に入ってきているし、それ以外の人たちも猪木さんと身近に接することで、そのイズムに感化されていったんじゃないかと感じる。

だからUWFという格闘プロレスの源流を辿ると、猪木さんのプロレスに対する姿勢や、いわゆる「ストロングスタイル」と言われる闘い方、そして一連の異種格闘技戦に必ずぶつかる。

猪木さんがああいう闘いを始めたのは、おそらくジャイアント馬場さんよりも上に行くために、自分独自のスタイルを構築していったんだろうけど、プロレスにとって本当に画期的なことだったんだと今さらながらに思う。

当時の猪木さんの試合を今の総合格闘技を観ている眼で見ると、粗が目につくかもしれないけれど、それは仕方がないこと。総合の闘い方は、いろんな選手たちのトライ&エラーによって知識が蓄積されて今にいたっているわけだから。1970年代の猪木さんにまだその蓄積がないのは当たり前のことだ。

それより今から40年くらい前のプロレスのリングで、のちの総合格闘技を想定しているかのような闘いをしていることが驚きであり、当時の猪木さんは格闘技の最先端を行かれていた方だったんだろうなと思う。

猪木さんとモハメド・アリの試合に関しても今の総合格闘技の目で見れば、あのルールにおいても他にいくらでもやりようがあると思う人もいるだろうけど、それを言うのはナンセンス。レスラーとボクサーがあのルールで闘ったら実際どうなるか。誰もわからなかった時代に、世界最強のボクサーとフルラウンド闘った猪木さんは、やはり偉大だ。

ちょっと話は逸れるけど、同じように前田さんとアンドレ・ザ・ジャイアントの試合(86年4月29日、三重県津市体育館)も今の総合格闘技を知っている目で観れば、「距離を取ってヒット・アンド・アウェーでローキックでダメージを与えて、テイクダウンしてしまえば、いくらアンドレが大きくても倒すことは可能」と思うかもしれない。でも、それは初期UFCなどで大きな選手がやられている姿を知っているから言えるのであって、あの時代のアンドレがガチガチに攻めてきたのは、本当に恐怖だったと思うし、あれをしっかりと対処した前田さんは、やっぱりすごいと思う。

格闘プロレスや総合格闘技というのは、そういう先人たちの勇気ある闘いの積み重ねによって、少しずつ形成されていったものなのだ。

闘魂と王道 – 昭和プロレスの16年戦争
Amazonで購入

BUBKA12月号 コラムパック
Amazonで購入

Amazon Kindle

楽天Kobo

Apple Books

紀伊國屋Kinoppy

BOOK☆WALKER

honto

セブンネットショッピング

DMM

ebookjapan

ブックパス

Reader Store

COCORO BOOKS

コミックシーモア

ブックライブ

dブック

ヨドバシ.com

その他、電子書籍サイトにて配信!

Twitterでシェア

MAGAZINE&BOOKS

BUBKA2025年5月号

BUBKA 2025年5月号

BUBKA RANKING23:30更新

  1. SKE48荒井優希選手が辰巳リカ選手とのシングルマッチで大熱戦
  2. SKE48荒井優希&赤井沙希“令和のAA砲”、第10代プリンセスタッグ王座陥落
  3. SKE48荒井優希、トーナメント参戦も初戦敗退「すごく力の差を感じた」
  4. SKE48荒井優希選手、10人タッグマッチ勝利でシングルマッチへ弾み
  5. すべての球団は消耗品である「#12 1998年の近藤ロッテ編」byプロ野球死亡遊戯
  6. ハードコア巨人ファンは、なぜ令和に“西武時代のキヨハラ”を書いたのか?
  7. SKE48荒井優希選手「CyberFight Festival 2022」参戦!6人タッグマッチに挑む
  8. 【工藤めぐみインタビュー】長与に憧れ、ジャガーに習い、ダンプ松本に叱られて――辛く厳しかった時代の追憶
  9. 田村潔司、孤高の天才が語るヤマヨシとの宿命
  10. SKE48荒井優希&赤井沙希、プリンセスタッグ第10代王者のベルトを手にして号泣
  1. 日向坂46正源司陽子、大人な表情のグラビアショット
  2. 日向坂46宮地すみれ「珍しい私なんじゃないかなって思います」おひさまにメッセージ
  3. 日向坂46 片山紗希インタビュー|「24時間、日向坂46のことを考えているから」グループの可能性を広げる『好きクレ』センターの意識を変えた言葉
  4. 乃木坂46梅澤美波、ドアップのカットが表紙に決定「私を忘れずにいてください」
  5. 乃木坂46 弓木奈於、知的なメガネ姿&美脚披露で「異次元のスタイル……」「脚長っ!」と反響続々
  6. AKB48伊藤百花、“成長できた期間”を経て2作連続センターに決定!近藤沙樹は初の選抜入り
  7. 櫻坂46田村保乃・山下瞳月・山川宇衣『マガジン』コラボ新カット解禁
  8. 櫻坂46 武元唯衣、14万人を魅了したダンストラックの舞台裏──「何度も涙が出てしまう日々」を乗り越え見せたグループ愛の形
  9. 山下美月が着こなす“ストリート×フォーマル”夏コレクション公開へ
  10. 宮田愛萌、透明感あふれるドレスとティアラで祝う28歳 “お姉さん”な私に出会う日

関連記事