「私の全部をぶつけます。見ていてください」乃木坂46 五百城茉央が初アンダーライブで叫んだ「変わりたい」という思い

撮影/鈴木健太(KENTA Inc.)
12月19日~21日の3日間、乃木坂46が日本武道館で「40thSGアンダーライブ」を開催。5期生・五百城茉央を中心に、40枚目シングルアンダー楽曲『純粋とは何か?』の参加メンバー14名がステージに立った。今回はライブ3日目を振り返っていく。
ライブ序盤は、『ここにいる理由』(9thシングル)、『生まれたままで』(8thシングル)、『狼に口笛を』(2ndシングル)、『涙がまだ悲しみだった頃』(3rdシングル)といった、アンダーライブ黎明期から歌い継がれてきた楽曲たちが披露された。ファンに聞かせる曲やコールで盛り上がる曲など、様々なバリエーションが展開され、アンダー楽曲のジャンルの幅広さが感じられた。その中でも『狼に口笛を』では、五百城がアンダーライブの座長として「40枚目シングルアンダーライブ行くぞ!」と宣言。自信に満ちた、力強い叫びだった。

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『さざ波は戻らない』(32ndシングル)や『落とし物』(36thシングル)といった、最近のアンダー楽曲もセットリスト序盤に組み込まれていた。特に『落とし物』は、披露される度に凄みが増している曲だと、筆者は感じている。「純情を売り物にするな/大人になる度汚れてく」「イノセンスだけじゃ勝てないよ/清濁を併せ生きるんだ」などのメッセージ性の強い歌詞を、センターの奥田いろはは培った表現力で伝えていた。普段の天真爛漫なイメージとは異なる、鋭い表情に目が離せなかった。
ライブ中盤は「ユニットコーナー」と「クリスマスリクエストコーナー」で、観客を盛り上げた。五百城×奥田の弾き語り曲『サルビアの花を覚えているかい?』、歌詞やメロディー、振り付けが特徴的な『乃木坂饅頭』が披露された中、『欲望のリインカーネーション』では、客席から一際大きな歓声が上がっていた。2016年発売の2ndアルバム『それぞれの椅子』収録の同曲は、エレガントな雰囲気で魅せる“大人な”楽曲だ。曲中で目隠しをして踊る演出が定番で、センターの佐藤璃果を中心に、妖艶な雰囲気を感じさせるアンダー楽曲に観客は酔いしれた。

撮影/鈴木健太(KENTA Inc.)
ファンから募集した曲をパフォーマンスする「クリスマスリクエストコーナー」では、34thシングル表題曲『Monopoly』と1期生のユニット曲『やさしさとは』が、3日目の公演で披露された。初日は『ここにはないもの』と『全部 夢のまま』、2日目は『気づいたら片想い』と『雪が降る日にまた会おう』という、表題曲や選抜メンバーが中心になって歌う曲がリクエストされており、「アンダーメンバーが中心となって踊る姿を見てみたい」というファンの願いが込められていたと思う。実際、『Monopoly』の曲紹介がされた瞬間、会場ではどよめきが起き、その後すぐにイントロが流れると歓声に変わっていた。

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クリスマス企画の最後には『歩道橋』が披露された。2024年12月にリリースされた同曲は、MVで雪が舞うなど“乃木坂46の冬曲”としてのイメージを確立。真っ白な衣装に身を包んだアンダーメンバーは、しっとりと歌い上げていた。会場が落ち着いた雰囲気になったのも束の間、メンバー自ら購入したプレゼントを入場時に回収したチケットの半券で抽選する企画が実施される。メンバーが「2階~」「南東~」と座席番号を読み上げ、ファンが一喜一憂する空間は、爆発的な盛り上がりを見せていた。

撮影/鈴木健太(KENTA Inc.)
会場のボルテージが高まる中、メンバーはライブ終盤を一気に駆け抜けた。セットリストには、『それまでの猶予』(37thシングル)、『思い出が止まらなくなる』(34thシングル)、『交感神経優位』(38thシングル)、『不道徳な夏』(39thシングル)といった、最新のアンダー楽曲が並び、ファンのコールもクライマックスに向けて、さらに熱を帯びていく。ラスト5曲では、『純粋とは何か?』のフロントメンバーである五百城と松尾美佑、矢久保美緒がセンターに立ち、生バンドも登場。五百城が初センター曲『「じゃあね」が切ない』、矢久保がアンダーの人気曲『風船は生きている』、松尾が自身センター曲『踏んでしまった』を披露し、それぞれが集大成となるパフォーマンスを観客に届けた。

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そして、アンダーを象徴する一曲である『日常』と、40thSGアンダー楽曲『純粋とは何か?』で、五百城が覚醒する。
「40thSGアンダーライブ」の3日間、五百城は座長としてスピーチを担当した。彼女が紡いだ言葉には、「変わりたい」という願いがこめられていた。初日と2日目の公演では、「理想の自分に向かって走っている最中です」「あともう少しで、私は自信をつかめそうな気がしています」「自分に期待したいです」と語っていた。『BUBKA』(1月号)で「自分がやってみたいことやこうなりたいという思いを特に表に出すことはないタイプ」と話していた五百城。アンダーメンバーとして活動することで、彼女は変わろうとしていた。最終日の3日目、「私たちの集大成を見せます」とアンダーメンバー14名の思いを届けると同時に、五百城は「私の全部をぶつけます。見ていてください」と叫んだ。
『日常』では、そんな五百城の決意とアンダーメンバー全員が燃やす魂が全面に押し出されていた。メンバーは闘う表情をしていた。生バンドに負けない声量は叫びの域に達していた。同曲の最後、センターの五百城は3日間で様々な表情を見せていた。「やりきった」「まだまだこれからだ」「ついてこい」、そのすべてから彼女の覚悟が感じられた。

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『純粋とは何か?』では、五百城がソロで「実物大」と歌うパートがある。「40thSGアンダーライブ」で彼女は、実物大の感情や思いを届けていた。これまでの乃木坂46での活動と自分自身の人生を振り返って、「ありのままの思いを、自分の口から伝えるのは難しかった」とスピーチで語っていた五百城。「40thSGアンダーライブ」と『純粋とは何か?』で、彼女は変わった。「このLIVEを心からやり切ったぞって思えたら自分の中で絶対成長出来る気がしたから。3日間やり切れました!」と、ライブを終えたブログで綴った彼女は、確かな自信をつかんでいた。五百城茉央はこれからも純粋に突き進む。そんな彼女の乃木坂46人生をこれからも追い続けたい。

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【ブログ更新 五百城茉央】 「純粋とは何か?」 五百城茉央 #きっきのにっき https://t.co/ikQj1SbWBB pic.twitter.com/PP1YFlM4la
— 乃木坂46 (@nogizaka46) December 24, 2025
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