【卒業セレモニー】河田陽菜「日向坂でいられて幸せでした」涙と笑顔であふれた8年間をしめくくる

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11月19日、国立代々木競技場 第一体育館で、日向坂46 ARENA TOUR 2025「MONSTER GROOVE」の東京初日公演が行われた。ライブ本編終了後には、二期生の人気メンバー・河田陽菜の卒業セレモニーも開催。オフィシャルレポートでは、セレモニーの模様を中心にお届けする。
この日のライブでは、卒業セレモニーを前にして、さまざまなメンバーから河田のことが語られた。四期生の山下葉留花は、今日どんな髪型にすればいいか河田に聞くと「前から見たら髪がなくなる、ちょんまげみたいな?」髪型を提案され、「よくわからなくて却下しました」と、バラエティでも活躍する河田らしいエピソードを披露した。また、三期生の山口陽世は、いつもリハーサル現場を明るくしてくれる河田が、9月に始まった今回のリハの最中にもうクリスマスソングを歌っていたという話をしつつ、すでに涙で声をつまらせていた。
そんな仲の良さが伝わるライブ本編が終わると、いよいよ河田の卒業セレモニーへ。会場から「ひなちゃーん!」という声が飛ぶ中、河田を始めとする二〜四期生のメンバーがステージに登場。河田が初めてセンターを務めた思い出深い曲『ガラス窓が汚れてる』を歌った。続いて披露されたのは『酸っぱい自己嫌悪』。河田が母のように慕っていた元メンバー・佐々木美玲を中心とした「みーぱんファミリー」の楽曲で、この日は、オリジナルメンバーである河田と山口に加え、河田が推しメンだという山下、そして五期生・大田美月が一緒に歌った。山口や大田は、必死に笑顔を作りながらも涙を流しながらのパフォーマンスとなった。

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MCコーナーを挟んで、同期の二期生4人で披露したのは『43年待ちのコロッケ』。河田が参加する最後の二期生曲で、途中で泣きそうになって声が詰まった河田の頭を他のメンバーが撫でるという一幕も。その直後に、松田好花が「あーひなが好きだー」と歌詞をアレンジして歌った。

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ここでメンバーが一旦下がりVTRが流れた。河田の子供の頃の写真や、けやき坂46、日向坂46での8年間の活動の軌跡をまとめられていた。その中で、何人かのメンバーが河田陽菜の人柄を語る。「河田さんがいるだけで心が癒やされる」(藤嶌果歩)、「ほんっとに優しい」(山下葉留花)、「どんな人も否定しないひなが大好き」(金村美玖)、「アイドルとして輝いている河田陽菜が私は大好き」(小坂菜緒)など。そんなVTRの後、真っ白な肩出しドレスを来た河田がステージに上る。そして用意してきた卒業スピーチを読み上げた。

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河田陽菜スピーチ全文
「改めまして、日向坂46の河田陽菜です。ライブにご来場いただいた皆さん、そして配信を見てくださっている皆さん、本当にありがとうございます。今日はお手紙を書いてきたので、読ませていただきます。長くなりますが、最後まで聞いてくださると嬉しいです。
アイドルとして過ごした約8年間、かけがえのない時間を過ごすことができました。この活動をしていなかったら、出会えていない感情がたくさんあったと思います。私は昔からアイドルが大好きで、唯一自信を持って好きだって言えるのが、アイドルでした。そして人生で初めて抱いた夢も、アイドルでした。ひらがなけやき(日向坂46の前身グループ・けやき坂46)に入りたくてオーディションを受けてみると、びっくりなことに合格しました そこから私の人生は180度変わりました。
加入してからは、信じられないくらい泣いてばかりで、ご迷惑をたくさんおかけしたと思います。でも、その度に誰かが必ず、手を差し伸べてくれました。一人じゃなかったから、ここまで進んでくることができました。
こうして卒業セレモニーを開催できたことも、本当に嬉しく思います。 ライブチームの皆さん、より良いものを作り上げるために、ギリギリまで調節してくださったり、本当に愛のある現場だーなと、いつも感じていました。私は、ライブが大好きでした。緊張しいでうまくいかないこともたくさんあったのですが、 支えてくださる皆さんのおかげで、こうして楽しく終えることができました。
そしてどんな時も可愛くしてくださるメイクさん。素敵な衣装を作ってくださる衣装さん。今日もこんなに可愛いドレスを着ることができて、本当に幸せです。そして近くで支えてくださるマネージャーさん。日向坂に関わる全ての皆さん。愛を持って接してくださり、日向坂のことを常日頃からたくさん考えてくださり、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。何気ないお話も聞いてくださったり、それが私にとって救いになっていました。たくさん近くで支えてくださり、ありがとうございました。そして家族。私はお仕事の話を家族にひとつもしないと言ってもいいくらい話さなくて。それを察して、きっと聞きたいこともあったはずなのに、すごく優しく見守ってくれました。実家に帰った時も、ドライブに行ったり、何気ない会話で楽しませてくれました。昔、私が落ち込んで電話をかけたのに、何もわかってないって、余裕もなかった私は怒ってしまいました。あの時は本当にごめんね。たくさん迷惑をかけてしまったけれど、わがままな私をたくさん支えてくれてありがとう。
そして、大好きなメンバーのみんな。あんまり言葉にしたり、行動に表すことがなく、あんまり伝わってなかったかもしれないですが、メンバーのみんなが大好きです(涙で言葉が詰まる)。こんなに可愛くて優しくて、仲間思いのみんなと活動ができたことを、誇りに思います。
五期生のみんな。まだ、加入して一年経っていないとは思えないくらい、とんでもないスピードで成長している五期生。 みんな頑張り屋さんでキラキラした姿に、私自身もたくさん刺激を受けて、勉強させてもらうところばかりでした。困ったことがあったら、先輩をたくさん頼って、これからもみんならしく頑張ってください。
四期生のみんな。四期生は特に、がむしゃらなパワーを感じます。みんなが持っているこの熱い気持ちが、日向坂の核になっていると思います。みんなが四期生ライブで持って帰ってきてくれた、ライブ力にいつも驚かされます。日向坂にとってかけがえのない存在です。
そして三期生。加入した時から、すごくいい子たちだったのを覚えています。4人は本当の姉妹みたいに仲が良くて、とてつもなく愛おしいです。グループの架け橋になってくれたり、日向坂を引っ張ってくれて、本当にありがとう。日向坂の空気を作ってくれているように、グループだけじゃなくて、自分のことも大切にしてあげてください。
そして、ずっと戦ってきてくれた二期生のみんな。みんなと一緒に進んでこれて、本当によかったです。近くで見ていて、どんな時もグループのことを考えているみんなのことが、すごく誇らしかったです。どの場面でもリスペクトを忘れないみんなが大好きでした。二期生のみんなの顔を見ると、泣いちゃいそうなので、あまり直視できないかもしれません。先ほどの曲でも、みんなのことを考えると、なんだか涙が出てきてしまいました。
一期生の皆さんにも大変お世話になりました。ずっと大好きな背中でした。たくさん甘やかしてくださって、たくさんの愛をくださって、本当にありがとうございました。
メンバーとこれから毎日のように会えなくなるのはとても寂しいですが、いつまでもみんなのことを応援しています。見守っています。これからの人生も、日向坂と一緒に歩んでいけると思うと、心強いです。メンバーのおかげで毎日楽しかったです。どの時代も日向坂らしくもがいていたなーと思います。もっといろんな方に、この日向坂の魅力が伝わったらいいなと、心から思います。メンバーそれぞれの夢が、そして日向坂の夢が、これからもたくさん叶いますように。
そして、おひさま(日向坂46ファンの総称)の皆さん、本当にたくさん応援してくださり、ありがとうございました。皆さんがかけてくれた言葉、私たちに向けてくれた笑顔は、一生の宝物です。「ひなちゃんのおかげでお仕事頑張れたよ」「学校頑張れた」、「応援しててよかったな」って言ってくださって、皆さんにとって私はこんな存在になれていたんだなと思うと、本当に嬉しかったです。アイドルになってよかった、心から思える瞬間でした。おひさまの皆さんがいなかったら、成し遂げられなかったことがたくさんあります。どんな時も味方でいてくれて、向かい風が吹いた時も、一緒に進んでくれて、本当にありがとうございました。画面の前で応援してくださる皆さんも、こうして会いに来てくださる皆さんも、いろんな形で応援してくださり、本当に力になっていました。これからも日向坂を照らし続けてくれると、嬉しいです。
人間なので、人と比べてしまうこともあったり、自信もなくしてしまうこともありました。でも、自分は自分でしかなくて、河田陽菜を受け入れるようになってからは、自分らしく活動できるようになったなぁと思います。皆さんも、人生の中で、私には計り知れないくらい、大変なこともあると思います。そんな時、日向坂がそばにいられたら、嬉しいです(涙ぐむ)。 どんな時も無理せずに過ごしてください。
色々と話しましたが、今思い出すのは楽しい記憶ばかりです。本当に、アイドル人生、楽しかったな。日向坂でいられて幸せでした。これからも日向坂46を愛してください」

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約10分に及ぶスピーチを終えると、再びステージに上がった全メンバーとともに『言葉の限界』を歌唱。同曲は、最新シングルに収録されている河田の卒業ソングだ。何人ものメンバーが目に涙を浮かべながら、卒業する河田を囲んだ。
歌い終わった後、キャプテンの髙橋未来虹は、「ひなさんの人柄を表すようなあったかい曲で、沁みました」と語る。そして、他のメンバーも河田との思い出を語っていく。
松田は、初めて会ったときに目の前で号泣されたことや、お互い上京したての頃に小さいシングルベッドで肩を寄せ合って寝たことを話す。山口は、先輩メンバーたちが卒業していって寂しかったときに、河田と朝四時まで部屋で踊ったエピソードを披露した。また渡辺莉奈は、自分を追い込んで活動を少し休むことになったとき、河田が一番最初に連絡をくれたことや、最近は先輩ながらイジれるようになったと語る。大野愛実は、初めての番組出演で緊張しすぎたため、河田が隣りに座ったとき、「石橋を叩いて割っちゃう河田陽菜です」という河田のデビュー当時のキャッチフレーズに関して、「どういう意味ですか」と謎のタイミングで聞いてしまったというエピソードを明かした。
そんな涙も笑いもあるMCが終わった後は、「私の大好きな一曲です。聞いて下さい」という河田の曲フリから『JOYFUL LOVE』へ。ファンがサイリウムで作った虹の上を渡るように、河田はトロッコでアリーナ中を回り、ファンのひとりひとりに手を振った。
最後はメンバーから花が送られた。同期である二期生の金村は、泣き虫だった河田がだんだん大人になっていく過程を見て、「本当に尊敬する女性だなって思いました」と伝えた。小坂は、河田の背中を見て学んできた後輩もいることから、「ひなちゃんが作ってきたものを守っていけるように、これからの日々頑張って活動していきたい」と宣言した。
最後に登場した松田は、河田とともに泣き虫だったメンバーらしく、大泣きしながら前に出てきて、「見たことある光景だな」と河田にツッコまれていた。松田は、河田とは会ったときから関係性が変わってこなかったことに感謝しつつ、「本当に長い間活動してくれてありがとう。お疲れ様でした」と語った。
そして観客からも、「ひなちゃん、大好きー」という言葉が贈られる。「本当にみなさんのおかげで楽しくライブを終えることができました。本当にみんなありがとう」という河田の言葉で、感動の卒業セレモニーは幕を閉じた。

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日向坂46 河田陽菜卒業セレモニー セットリスト
2025.11.19(WED)
- ガラス窓が汚れてる
- 酸っぱい自己嫌悪
- 43年待ちのコロッケ
- 言葉の限界
- JOYFUL LOVE








