野島樺乃「一人でやっていく大変さもいっぱい経験」ソロシンガーとしての充実の日々を振り返る

野島樺乃のデジタルシングル第3弾となる「ADORABLE」が11月5日(水)に配信リリースされた。SKE48、et-アンド-の活動を経て、2025年4月に「One」を配信リリースしてソロデビュー。7月23日にはトロピカルなサマーチューン「サマーバイブス」をリリースし、シンガーとしての幅を広げてきた。「ADORABLE」は、今の季節にぴったりのR&Bで、またまた新たな一面を見せてくれている。今回のインタビューでは、新曲「ADORABLE」に込めた想いや挑戦、レコーディングのエピソードなどを語ってもらった。
――「ADORABLE」のレコーディングで何か新しいことにチャレンジされましたか?
野島樺乃:レコーディングは、すでにライブで歌っていた曲でもあったので歌い慣れていましたし、結構スムーズに進んだんですけど、R&Bのレコーディングということで、これまでのJ-POPのレコーディングとは違うところがありました。それは“フェイク”です。
――アドリブで入れていく感じの“フェイク”ですね。
野島樺乃:はい。フェイクって元の素材とかないんですよ。「『こういうふうに歌って』とかないから、樺乃ちゃんが気持ちいいと思うところ、『ここで歌ったらいいんじゃないかな』っていうところで声を発してみて」って言われて、スルッと1曲3分とかを何回か繰り返して、その中で発した声の中からよかったところをどんどん組み合わせていくという作業をしました。

――自由さはあるけど、見本がないので難しそうな気がします。
野島樺乃:難しかったです(笑)。なので、何回も繰り返して歌っている中で、自分で「あ、これ気持ちいいフェイクができた」って思っても、「もう1回やってみて」って言われるとできなかったりするんです。でも、何回もやっていくうちに、ディレクションしてくださる方とかアレンジャーの方とかが「今のいいじゃん」「これ、めっちゃ使えるよ」とか言ってくださったので楽しかったです。フェイクによって個性がすごく出るらしくて、全部メジャーコードでいく人もいれば、マイナーコードがハマる人もいるし、低音でフェイクする人もいる、みたいな。
――そういう個性が見えてくるというのも、シンガーとしてはうれしいというか、楽しいですよね。
野島樺乃:はい。譜面がないので、偶然いいフェイクが生まれたりもするんです。今回、感覚的に私が音を1回切ったんですよ。それがスタッフさんにも大好評で、「めっちゃいいよ、そこで切るのが!」って褒められて、それもうれしかったです(笑)。自分がそういうふうにレコーディングで“フェイク”に挑戦したことで、他のR&Bの楽曲を聴く時、どんなふうにフェイクを入れているんだろう?って、以前よりもじっくりと聴くようになりました。多分、ライブで歌うたびに違うフェイクが出てくると思うので、「ADORABLE」を聴く時、ファンの方にはそこも楽しみにしていてほしいし、聞きどころの一つになりそうです。

――「One」「サマーバイブス」「ADORABLE」と、リリースしてきた3曲がそれぞれ違うタイプなので、曲が増えるごとにシンガーとしての野島さんのイメージが広がっていきます。
野島樺乃:そう言っていただけてうれしいです。「ADORABLE」が配信リリースされて、サブスクとかで3曲続けて聴いてもらえたら、それぞれ新鮮に感じてもらえると思います。こうやって3曲でいろいろとイメージとか印象も広げられたと思いますので、自分のいいところを切り取って来年にも活かしていけたらいいなと思っています。
――ソロ活動が始まってから半年ぐらいたちますが?
野島樺乃:「もう半年たつんだな…」っていう気持ちもありますけど、ライブも含めて、いろいろなことをさせていただいているので「まだ半年しかたってないの?」っていう気持ちもあります。リリースだけじゃなくて、ストリートライブもしてきましたし、海外でファンミーティングもできましたし、あとは自分の誕生日のファンクラブイベントとかもありましたし。

――充実した時間を過ごしてますね。
野島樺乃:そうですね。もちろん、ソロになって、一人でやっていく大変さもいっぱい経験しました。SKE48の時とかグループで活動している時は、歌う場所を用意してもらったりしていたわけで、その母体のファンの方がたくさんいらっしゃったりしたんですけど、ソロだとまだまだ名が知られてない中、地方に歌いに行った時に、耳を傾けてくださる方もいれば、全然悪気なく「名前、何て言うの?」から始まる方ももちろんいらっしゃって、現実を突きつけられることもたくさん経験しました。苦しい時もありますけど、メンタルはすごく強くなりました(笑)。
――地方でのイベントやストリートライブの経験って、今後の活動に活かされてくると思いますよ。
野島樺乃:ソロの最初の曲「One」の歌詞が、この夏、めちゃくちゃ自分の中で響きました。「やってやるぞ!」じゃないけど、「One」と一緒に「こんなところで負けてられない!」って自分の中でエンジンがかかる感じがあったので、ソロでそれを経験できたことがこれからの活動で活きてくるだろうと信じて「頑張ろう!」って思いました。

――10月には舞台「1845巴里の憂鬱~Les Misérablesより~」に出演したり、音楽イベント「祝!昭和100年 THE SHOW = FOUR SEASONS」で昭和歌謡を歌ったりして、それもいい経験になったんじゃないかと思います。
野島樺乃:夏に経験した「来てくれる方々の前で一生懸命に自分ができることを歌おう」みたいなメンタルの立て直し方、自分の気持ちのコントロールの仕方が舞台にもめっちゃ活きてました。1カ月間、毎日稽古をして本番を迎えるので、身体的にも疲労が出てきてましたけど、メインキャストとして起用していただいたので「みんなのことを明るくしなきゃ」とか思いました。そういう時も夏に経験してきたことを思い出して、率先して動くことができましたし、舞台も苦戦することなく、後輩の子たちにも「大丈夫だよ」って言葉をかけてあげられるくらいの余裕もあって、人間って強くなるんだなって思いました(笑)。逆に「昭和100年」では大先輩ばかりなので甘えさせてもらいましたし、“昭和歌謡”の良さを改めて感じたので、その経験がシンガーとしてこれから活かされるなって思いました。
――最後に、11月29日に開催されるワンマンライブ「野島樺乃One Man Live ECHOES vol.01」への意気込みを聞かせてください。
野島樺乃:ソロになって初めてのワンマンライブになります。昼夜の2公演で、お昼は昭和歌謡を歌うカバーライブで、夜公演は自分のオリジナル楽曲とかソロになってからの半年間の集大成のような内容になります。ガラッと内容が違うので、お昼はファンの方も口ずさめるように感じる距離感も近い感じかなって思います。夜は、これまでいろんなライブに出させてもらってますけど、MCで自分の思いを、時間をかけて話すことがなかったので、曲を聴いてもらうだけじゃなく、MC込みで楽しんでもらいたいなと思っています。自分の今の思いをしっかりと伝えて、皆さんに受け取ってもらって、来年に向けて一歩踏み出せるようなライブにしたいと思っていますので、ぜひ遊びにきてください。
――本日はお忙しいところありがとうございました!
野島樺乃:ありがとうございました!

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