2025-01-08 18:30

乃木坂46与田祐希「全部 ありのまま」なアイドル人生……ハブ&ピース、猪突猛進の8年間

1月5日(日)、乃木坂46の与田祐希がグループからの卒業を発表した。2016年のグループ加入後、18thシングル『逃げ水』で初選抜入りすると、同期の大園桃子とWセンターを務めた。その後も選抜メンバーとして活動し続け、選抜回数は現役メンバーで最多の19回を誇る。そんな与田は冠番組『乃木坂工事中』などでの奇想天外な言動から「クレイジーガール」と呼ばれ、自由奔放なスタイルは彼女の親しみやすさにも繋がっていた。今回はそんな彼女の活躍を振り返っていく。

福岡県の志賀島出身で、同級生が4人の田舎育ちだった与田。『乃木坂工事中』初登場時の全力PR企画では、通学途中にイノシシと遭遇したエピソードを紹介すると、プレゼンターの西野七瀬の一言でその様子を再現することに。MCのバナナマン・日村勇紀がイノシシに扮して与田に突進し、それを避ける一幕があったが、あまりにも日村が不憫な状況にスタジオはなんとも言えない空気になっていた。泣きすぎてPRが成立しないメンバーや、エアー茶道でバナナマンを困惑させる三期生メンバーもいる中、与田のおっとりとした掴めない空気感が印象的だった。

初センター曲『逃げ水』のヒット祈願では、大園とスキューバダイビングに挑戦すると、泳ぐのが得意な与田が相方を引っ張る形となった。また、「罰ポイント清算ツアーin沖縄!」(2019年4月28日)企画の猛毒ハブ退治では、初めは「もう、なんでこんな……」と泣いていたが、一匹捕まえた後は自信がついたのか余裕の表情でどんどん捕獲。1m越えの大物ハブとカメラに向かってピースをする余裕を見せていた。

さらに、27thシングル『ごめんねFingers crossed』のヒット祈願企画では、虫を嫌がるメンバーをよそに、素手で捕まえるなど野生児の素質を発揮。ちなみに、そのヒット祈願で与田は1期生・高山一実と4期生・遠藤さくらの3人でバンジージャンプに挑戦しており、同曲センターの遠藤が泣きながら決死の覚悟で飛ぶ中、高い所が好きな与田は「怖かった」と言いつつも難なく飛んでみせた。

彼女の奇想天外な行動はグループ内だけでなく、ドラマや映画でも存在感を放っていた。与田の映画デビュー作『ぐらんぶる』は、「なぜ実写化した?」と言われるほどの全力脱衣系漫画が原作。作品の突き抜けた笑いを再現するべく、与田は毒霧や白目をむいて金属バットを振り回すなど、乃木坂46の“清楚”なイメージとかけ離れたヒロイン役を熱演していた。「イメージを壊せることがうれしかった」とも語っており、彼女の思い切りの良さがグループの幅を広げる活躍となった。その他にヤンキー漫画が原作の『OUT』や、ごく普通のOLがプラモデルに出会って人生や自分自身を見つめ直す『量産型リコ』はシリーズ3作目まで制作されるなど、演技面での活躍も目覚ましかった。

彼女の天真爛漫な部分を紹介してきたが、後輩メンバーの中にはそんな彼女を憧れと語るメンバーがいた。2024年8月にグループを卒業した4期生・掛橋沙耶香は、ライブ中の怪我で長期休業となった際に、与田から「戻ってきてほしい」と励ましの言葉を貰っていたという。与田も「先輩後輩というよりは友達、(卒業セレモニーの)配信中は親みたいな気持ちだった」と語っており、スケジュールの都合で最後のステージに一緒に立つことは叶わなかったが、「(リハーサルで)2人だけの卒業セレモニーをカラオケで開催した」と、後輩のために準備を進めていたことを明かしている。

他にも、『ジコチューで行こう!』では後輩にヘッドロックをされる場面もあった。同曲の間奏には“だるまさんがころんだ”のような振り付けがあり、もとはオリジナルセンターの1期生・齋藤飛鳥が鬼役で、タッチしに来た与田が頬へのキスを要求する。しかし、ツンデレな性格の齋藤は要求に応じずヘッドロックを仕掛けることが多く、ごく稀にキスをするのがお決まりだった。齋藤の卒業後は遠藤や5期生・井上和が同曲センターを務めており、後輩の2人は申し訳なさそうにしながらも齋藤に倣ってヘッドロックをしている。「真夏の全国ツアー2024」の名古屋公演で与田は「私はまだ締められる側です~」と叫んでおり、彼女の優しさや親しみやすさから、後輩も安心して接することができる光景だった。2月に開催される「与田祐希 卒業コンサート」や、卒業後の『ジコチューで行こう!』の間奏がどうなるかも気になるところだ。

与田の卒業発表後に公開された、『乃木坂、逃避行。SEASON2』では、ロケの車移動中に同期の伊藤理々杏に卒業を伝えると、「ちょっと……、知らない私!」と言われており、最後まで彼女の破天荒な言動に驚かされた。卒業コンサートのタイトル「卒業前夜祭 〜全部 与田のまま〜」は、与田センター曲の『全部 夢のまま』にかけられており、彼女らしいハチャメチャなステージが期待される。

約8年間、ファンを驚かせ続けた与田祐希。卒業までの残り2カ月も、思い残すことなく、彼女らしさ全開で楽しませてくれるに違いない。

Twitterでシェア

関連記事

MAGAZINE&BOOKS

BUBKA2025年5月号

BUBKA 2025年5月号

BUBKA RANKING5:30更新

  1. 宮戸優光「前田さんとの関係が、第三者の焚きつけのようなかたちで壊されてしまったのは、悲しいことですよ」【UWF】
  2. 坂元誉梨の『初心者バイク女子の奮闘日記』#13「プロにおまかせしてきました」
  3. 乃木坂46齋藤飛鳥&星野みなみ「断られると思うけど飛鳥と二人旅に行きたい!」
  4. 乃木坂46・中村麗乃さん“自分の武器が分からない”からの努力~観客を魅了する歌声を手に入れるまで
  5. 大注目のユニットTHE ORCHESTRA TOKYO(オケトー)、ワンマンソールドアウト「回数を重ねるごとにお客さんが増えていく手応え」
  6. 吉田豪「what’s 豪ing on」Vol.4 澤部渡、「呪い」をどう楽しむかと思ってた
  7. 「努力の天才」日向坂46松田好花、26歳の現在地━━今や年間テレビ出演回数100本超え、聴取率首位キープの“売れっ子”の8年間の軌跡
  8. イコラブファンに聞いてみた vol.1 ~誰もが一度は読んでいる、あのブログを書いてる方は…?~
  9. 齋藤樹愛羅さん、20歳の奇跡~=LOVEの“永遠の妹”が大人になる日~
  10. 齋藤飛鳥曰く「覚悟が決まると最強」!23歳になった乃木坂46のエース・遠藤さくらが放つ“あざとさ”と“か弱さ”と“輝かしさ”!
  1. HKT48地頭江音々「お気に入りシーンはメンバーみんなの笑顔が見れるところ」19thシングル『半袖天使』MV公開
  2. AI新時代へ『ドラゴンボールZ』ブルマをCMキャラクターに起用
  3. 祝 公式認定「そば打ちMC茹で太郎」a.k.a.日向坂46 松田好花が漢気わんこそばバトル!蕎麦道とは「自分との戦い」と見つけたり
  4. 櫻坂46的野美青、果てしない可能性を秘めた“逸材感”
  5. 「褒められたい女」日向坂46 金村美玖、Switch2そっちのけで藤嶌果歩に嫉妬!タカトシ絶句の「マンマ・ミーア!」で「欧米か!」状態に
  6. 櫻坂46的野美青『週刊少年マガジン』表紙&巻頭を飾る…センターを務める12thSG「Make or Break」もリリース
  7. 京都? 滋賀? 櫻坂46武元唯衣が気になる四期生・勝又春の言い分とは?
  8. 乃木坂46岡本姫奈「開店祝いの花は取るもの」地元の風習にならいマネジャーに怒られた過去を回顧
  9. 日向坂46小西夏菜実のエピソードトークに若林正恭が太鼓判「『さんま御殿!!』即戦力でいけるよ」
  10. 乃木坂46 39thシングル『Same numbers』アートワーク解禁