“令和のハイレグプリンセス”林田百加が紹介する深夜ドラマコラム！第12回は『あの子の子ども』

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こんにちは！”令和のハイレグプリンセス”こと林田百加(はやしだもか)です。実は私、毎クール約30作品をチェックしている、”令和の深夜ドラマニア”なんです！(深夜ドラマ＋マニア＝”深夜ドラマニア”！) そんな私がコラムを書かせていただくことになりました。ドラマを見たいけど時間がない…深夜ドラマの本数が多すぎてどの作品を見ればいいか分からない…という方におすすめ！今回は6月25日から放送されていた「あの子の子ども」について紹介します！

高校生2人が進む道に胸がギュッと締め付けられる

原作は蒼井まもるさんの「あの子の子ども」。高校生の妊娠を描いた話題作を実写ドラマ化したこの作品。高校生二人が、お互いのために、おなかの中にいる赤ちゃんのために、必死に未来への道を探す物語です。

「あの子の子ども」のここがいい！

「高校生の妊娠というテーマ」

桜田ひよりさん演じる「川上福(かわかみさち)」と細田佳央太さん演じる「月島宝(つきしまたから)」は高校のカップル。どちらの親にも信頼されていて、これからも二人で楽しく高校生活を送るはずでした。しかし、とある夏の日に福の妊娠が発覚。故意ではなく避妊具が破れていたという事故でした。まだ高校生。誰かに頼らずに育てられるはずもなく途方に暮れてしまいます。

そんな時、宝がくれた1冊のノートには、ただ産む・産まないの選択肢だけではなく、さまざまな方法で育てていく選択肢もあると記されていた。発覚してから宝が自分で調べてまとめてくれていたのでした。もちろん課題はたくさんあるが、宝となら二人で考えて進むことができると改めて感じた福。しかし、母親への説得、学校への説得、父親への説得、友達に打ち明けるか否か…高校生の二人が大人になる途中で選ぶ道は。

「全ての出来事に対して丁寧に描かれている」

デリケートなテーマで、放送前はどんな作品になるのだろうと思っていました。いざ放送が始まると、妊娠発覚までに3話、病院に行くまでに5話、母親に話すまでに6話、学校に伝えるまで11話。福と宝の葛藤が本当に細かく丁寧に描かれていました。

妊娠したかもしれないという現実から目をそらしたくなり、なかったことにしてしまった福。病院に行ったら親や学校に連絡されてしまうのではないかという不安から、はじめは受診することをしませんでした。現実から一度目をそらしてしまうという、誰にでもあり得る葛藤を省かずに描かれていました。

宝と話し合って二人の母親に話すことになった時も、ただダメだと言われるだけではなく、なぜだめなのか、子供を育てていくとはどういうことなのかの現実を突きつけられます。母と子のお互いが大切だからこその話し合いが、3話にわたって描かれていました。その後の学校との話し合いでも、応援してくれる先生だけではなく、周りを巻き込むかもしれないと叱ってくれる先生もいました。ドラマだから都合よく進むという展開がなく、それぞれの登場人物の心情、厳しい現実が表現されていて、本当に毎週胸が締め付けられました。

毎週、涙なしに観られないドラマでした！

実はテーマがデリケートなのでコラムにするかとても迷いました。しかし、深夜ドラマニアとして2024年夏クールの中で紹介せずにはいられない、苦しいし切ないけど考えさせられる本当にすてきなドラマでした。「あの子の子ども」はカンテレ・フジテレビ系列にて9月17日まで放送されていました。「TVer」や「U-NEXT」などの各配信サービスで見逃し配信されていますのでぜひチェックしてみてください！