2024-01-02 17:00

音楽プロデューサーstyが分析する現代に必要な日本アイドルソング

「BUBKA2月号」に登場しているsty
「BUBKA2月号」に登場しているsty
この記事の画像(6枚)

楽曲派という言葉が死語になる前に伝えることがある!ということで始まった当連載。今回は、AMEFURASSHIの最新曲『SPIN』でアイドルシーンに風穴を開けたsty氏が登場。これまでJ-POPの最前線でヒット曲の数々を生み出してきている彼が、現代に必要な日本アイドルソングを徹底的に分析します。

ヒット曲を生み出す分析力

――AMEFURASSHIの作品を軸にうかがいたいと思っています。AMEFURASSHIのお仕事をするようになった経緯からお伺いしていいでしょうか?

sty 私の所属事務所(Digz,inc.)がAMEFURASSHIの制作を引き受ける形になっていたところ、マネージャーの酒見からstyさんやりませんかと言われて始めることになりました。アーティストさんとの制作を進めるにあたって、最初は大体、こういうことやりたい、ああいうことやりたいっていうような打ち合わせをするんですけど、AMEFURASSHIさんはそれがほぼなかったんです。

――そうなんですね!

sty 「楽しくやってください」という感じで言っていただいたので、自分も興味を持って作ってみようというふうに始まりました。スターダストの佐藤(守道)さんという名A&RがAMEFURASSHIさんを担当されていて、その方が……これはめっちゃいい意味で言ってるんすけど、めちゃくちゃミーハーでいらっしゃって(笑)。私もどちらかというとかなりミーハーなほうなので、グローバルとかを意識する前に、この時代にこういうことをやっておかないとおかしいのでは、という感覚が共有できたというところありますね。楽曲の方向性に関しては多くを語らずとも、でした。

――ビジョンがあるからこそお任せだったという。

sty 1曲目に『Love is love』を作ったんですけど、そのときはこんなに連作でやらせていただけるとは思ってなくてびっくりはしているんですけど。

――今のアイドルシーンは現行のダンスミュージックやビート感のある曲というのはまだまだ少ないので、sty さんの作る曲が新鮮で。

sty 多分、私は日本のアイドルシーンに詳しくないからこそ、ある意味で客観的な位置から、今のアイドルの欲されてる曲ってどんなのだろうって考えたときに、私の感覚ではこういうのがいいんじゃないかなっていうことでこうなったんだと思います。佐藤さんとは「こういうものがトレンドで来てますよね」という話は当然していて、そのなかから糸口を見つけて、これとこれを組み合わせたら面白いんじゃないかなという提案をしたつもりだったんですけど、その時点で「いいっすねそれ。OKです」と言われて。「これ3分で終わるけど大丈夫かな」とか思ったりして(笑)。

――曲の長さも気持ちよいですよね。日本のポップス特有の、ここで一旦落として最後にもう1回サビで盛り上げるという型にはめ込んでいくとどうしたって4分半とかになりがちで。もちろんそこに必然性があればいいんですけど、正直長いなと思うこともあって。

sty そうなりますよね。ほかの方に曲を作る際もそうですが、ライブでは見栄えするんですけど、でもそれは今の若い人たちは耐えられないというか、もう5分も聴いてられないっていうところで、曲が短くなっているというのはあります。AMEFURASSHIさんの曲は特にそうなんですけど、すぐに歌が始まるっていうのはすごく心がけていて。曲の一番美味しいところは早めに聴かせたいという作り方。そこはやっぱり昨今変わってきたかなと思います。

――それから、sty さんが楽曲を書かれてきたグループやシンガーはかなり歌える方々がほとんどだと思うんですけど、その点、AMEFURASSHIのみなさんはいかがでしょうか。

sty めちゃめちゃ上手だと思います。AMEFURASSHIさんの場合、事務所さんに歌の先生がいて、この歌はこうやって歌うということをしっかり予習してから来てくださる。しかも、なんでこの歌はこういうふうな歌い回しをするかという概念みたいなものまでちゃんと落とし込んできてくださるので、レコーディングはものすごくスムーズに進みますね。

――アルバム『Coffee』を聴いて、細かいニュアンスの効いた歌い方をされているのが発見だったと言いますか。

sty 歌を張らないで歌うっていうのが彼女たちのボーカルのスタイルとか声の質感に合っているなと思ったんです。“ボーカルフライ”っていう、しわがれるような歌い方をすごく多用して歌っていただいて。そういう声の質感とかテクスチャーを重視しているアイドルさんってあまりいないと思うので、その意味では頭一つ抜けて素敵な歌に仕上がってるかなと思います。おそらくその時々でいろんなことを経験していらっしゃるので、引き出しが多いから、プロデューサーとしては選択肢がたくさんあって、自分が思い描くサウンドに近づけるんだと思います。スタッフさん一同本当にすごいですね。

取材・文/南波一海

――記事の続きは発売中の「BUBKA2月号(雑誌)」「BUBKA2月号(Kindle版)」で!

styプロフィール

styエス・ティ・ワイ|2005年に音楽プロデュース業を開始。EXILE、倖田來未、少女時代、三浦大知、Crystal Kay、BoA、宮野真守、三代目 J Soul Brothers、BE:FIRSTなどのヒット曲を多数プロデュースするかたわら、職業作家としての15年分のノウハウを活かし「エス・ティ・ワイ」としてファッショナブルなシンガー・ソングライターとしても活動している。

乃木坂46五百城茉央表紙:BUBKA (ブブカ) 2024年 2月号
Amazonで購入
セブンネットショッピングで購入(乃木坂46・五百城茉央ポストカード1枚付き 3種からランダム1枚)

BUBKA (ブブカ) 2024年 2月号表紙は乃木坂46・五百城茉央

SKE48菅原茉椰表紙:BUBKA (ブブカ) 2024年 2月号増刊
Amazonで購入
セブンネットショッピングで購入(セブンネット限定特典:SKE48菅原茉椰ポストカード1枚付き 3種からランダム1枚)

AKB48鈴木くるみ表紙:BUBKA (ブブカ) 2024年 2月号セブンネットショッピング限定版
セブンネットショッピングで購入(セブンネット限定特典:AKB48鈴木くるみポストカード1枚付き 3種からランダム1枚)

「BUBKA2月号」内容紹介

「BUBKA2月号」表紙を飾る乃木坂46五百城茉央
「BUBKA2月号」表紙を飾る乃木坂46五百城茉央

表紙
乃木坂46 五百城茉央

付録
五百城茉央(乃木坂46)
菅原茉椰(SKE48)
特大両面B2ポスター

巻頭特集
・五百城茉央(乃木坂46)グラビア&ロングインタビュー
「Accelerating future」
・阪口珠美(乃木坂46)グラビア&インタビュー
「Thank you 2023」

グラビア・インタビュー特集
・菅原茉椰(SKE48)
「Pageant of Sunshine」

・江籠裕奈×井上瑠夏(SKE48)
「えご天『一生アイドル』宣言

・鈴木くるみ(AKB48)
「Feels Like Heaven」

・インタビュー連載 23人の空模様
vol.05萩原心花(僕が見たかった青空)
「クールの仮面を脱ぎ捨てて」

グラビア&スペシャル企画
・西野夢菜 グラビア
「Winter Break」

・奥村梨穂 グラビア
「いちごと黄色と。」

・大瀧沙羅グラビア
「Choppy Snow」

・マジカル・パンチライン インタビュー
「遙かなる思いを夢の舞台で」

・「GIRLS IDOL Fashion Snap」Produced byチェキチャ!

スペシャル記事
・『輝け!! BUBKAアワード2023-2024』
武藤敬司/東出昌大/吉田豪/伊賀大介/プロ野球死亡遊戯/FRANKEN/内田名人/MISATO ANDO/渡辺樹庵×掟ポルシェ

・玉袋筋太郎×藤波辰爾
『玉袋筋太郎の闘魂伝承座談会』発売記念対談
「NO INOKI NO LIFE」

・『Rの異常な愛情』特別インタビュー
LITTLE×R-指定
後編「あらかじめ決められた韻たちへ」

BUBKAレポート
・Book Return
第62回 谷良一
「M-1はじめました。」

・すべての球団は消耗品であるbyプロ野球死亡遊戯
#15「1958年の加藤近鉄」

・アイドルクリエイターズファイル
#36 sty

・宇多丸のマブ論

「BUBKA2月号」特典ポスター乃木坂46五百城茉央
「BUBKA2月号」特典ポスター乃木坂46五百城茉央
乃木坂46五百城茉央「BUBKA2月号」セブンネットショッピング限定特典ポストカード1
乃木坂46五百城茉央「BUBKA2月号」セブンネットショッピング限定特典ポストカード1
乃木坂46五百城茉央「BUBKA2月号」セブンネットショッピング限定特典ポストカード2
乃木坂46五百城茉央「BUBKA2月号」セブンネットショッピング限定特典ポストカード2
乃木坂46五百城茉央「BUBKA2月号」セブンネットショッピング限定特典ポストカード3
乃木坂46五百城茉央「BUBKA2月号」セブンネットショッピング限定特典ポストカード3

乃木坂46五百城茉央表紙:BUBKA (ブブカ) 2024年 2月号
Amazonで購入
セブンネットショッピングで購入(乃木坂46・五百城茉央ポストカード1枚付き 3種からランダム1枚)

BUBKA (ブブカ) 2024年 2月号表紙は乃木坂46・五百城茉央

SKE48菅原茉椰表紙:BUBKA (ブブカ) 2024年 2月号増刊
Amazonで購入
セブンネットショッピングで購入(セブンネット限定特典:SKE48菅原茉椰ポストカード1枚付き 3種からランダム1枚)

AKB48鈴木くるみ表紙:BUBKA (ブブカ) 2024年 2月号セブンネットショッピング限定版
セブンネットショッピングで購入(セブンネット限定特典:AKB48鈴木くるみポストカード1枚付き 3種からランダム1枚)

Twitterでシェア

MAGAZINE&BOOKS

BUBKA2025年5月号

BUBKA 2025年5月号

BUBKA RANKING5:30更新

  1. 「ZOZOマリン、まとめてかかってこい!」櫻坂46 山下瞳月の魂の叫び!5年目の勝利にBuddiesたちは態度で示せるか!?
  2. 日向坂46・四期生が誰よりも高く跳んだ日━━武道館3Daysで見せつけた実力と一体感、そしてハッピーオーラ!
  3. 坂元誉梨の『初心者バイク女子の奮闘日記』#35「帰省1日目」
  4. 宮戸優光「前田さんとの関係が、第三者の焚きつけのようなかたちで壊されてしまったのは、悲しいことですよ」【UWF】
  5. R-指定が語る、団地が生んだ「路上の詩人」O2
  6. 齋藤樹愛羅さん、20歳の奇跡~=LOVEの“永遠の妹”が大人になる日~
  7. 選抜の噛ませ犬じゃない!乃木坂46最新アンダーライブ極私的過剰考察「私、アンダーメンバーの味方です」
  8. 【BUBKA2月号】栗栖正伸、イス大王が語る遅咲きヒールとしての苦節50年
  9. 乃木坂46星野みなみ「違う人生を選んでいたらどうなっていたんだろうって気にはなるけど、乃木坂46に入って良かった」
  10. 坂元誉梨の『初心者バイク女子の奮闘日記』#16「西日本編」
  1. 日向坂46小坂菜緒、デート気分を味わえるグラビアショット
  2. 日向坂46河田陽菜、ピクニック中に大きなシナモンロールをぱくっ!2nd写真集より新先行カット到着
  3. 日向坂46の“新巨人番”石塚瑶季とレジェンドOB上原浩治が名バッテリーぶりを見せるも、石塚は「うまたまニャン!」で空振り、上原は贈賄疑惑!?
  4. 乃木坂46池田瑛紗、満面の笑みと“沼らせる”イケメン表情のギャップに「これは人を狂わせる……」「メロい!」と反響続々
  5. 後藤真希「今年はぶいごまちゃんと二人で参戦します!」、『FUURYUUFES 5.0 2025』開催決定
  6. 乃木坂46岩本蓮加&冨里奈央W主演ドラマより新ビジュアル解禁
  7. 日向坂46金村美玖、笑顔と夏の青空が映える印象的な表紙カット公開
  8. 乃木坂46久保史緒里がグループ卒業を発表「乃木坂46は、私の人生でした」大の楽天イーグルス好き、舞台やドラマなど演技面でも活躍
  9. 櫻坂46山﨑天の“ひねりの利いた”一言にメンバー大笑い
  10. 日向坂46小坂菜緒&金村美玖、“なおみく”Wセンターがヒットキャンペーンに懸ける思い

関連記事